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2024/12/12

【蓄電池】キヤノンマーケティングジャパン、世界先進企業Lightergy社と国内事業展開に関する基本合意書締結

 キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)は、蓄電池世界先進企業のLightergy社(本社:米国ニュージャージー州、CEO:Michael Epstein、完全子会社であるLightening Grid Quebec含め、以下Lightergy)と日本国内の事業展開における基本合意書を締結した。蓄電池による電力の安定供給を通じて、日本国内のカーボンニュートラルとレジリエントな社会の実現を目指す。

カナダ大使館での調印式
Lightergy CEO and President Michael Epstein(左)/
キヤノンMJ 常信卓也執行役員 企画本部長 

日本国内における電力エネルギーを取り巻く環境
 国内では、東日本大震災を契機とした電力需給のひっ迫を受け、省エネの促進だけではなく、需給バランスを考慮したエネルギー管理が重要となっている。また、日本は地震の多い国であることに加え、昨今の気候変動による異常気象の増加から、発電所をはじめとするインフラは常に脅威にさらされている。電力の安定供給とレジリエンス(回復力/抵抗力)を高めるためには、現在の大規模発電所に依存する一極集中型の電力供給だけでなく、再生可能エネルギーの活用や蓄電技術をはじめとする分散型のエネルギーマネジメントが不可欠。
 こうした背景により国内市場では、系統用蓄電池(発電所などと直接接続する蓄電池)が2030年に5倍、家庭用および業務産業用の蓄電池は3倍以上の成長が見込まれている※1。
※1 出典:2023年12月経済産業省「GX実現に向けた投資促進策を具体化する「分野別投資戦略」、分野別投資戦略(蓄電池)より。

Lightergy社概要とカナダ政府との取り組み
 Lightergy(ライトジー)は、2002年に設立した蓄電池製造販売会社。2007年からアメリカ国防総省との契約開始を皮切りに、北米市場を中心として主にアメリカの政府機関やカナダの公共機関を顧客に持っている。Lightergyはレアメタルを使用しない先端LFP(リン酸鉄リチウムイオン)蓄電池において高い技術力を有しており、その製品は高い耐久性とエネルギー密度により低コストを実現する蓄電性能が特長。長期にわたり高い品質が求められる顧客や領域での使用により、安全性についても高い信頼を得ている。また、Lightergyは先端LFP製造における素材調達、開発・生産からリサイクルまで北米で完結するバリューチェーンを構築しているため、レアメタル輸出規制の影響を受けやすい蓄電池市場において、今後より一層重要な役割を担うと期待されている。さらに、ケベック州とカナダ政府の循環型リチウム経済内で、強力な協力関係を築いており、カナダ・ケベック州での新たなギガスケールの製造工場を立ち上げている。また、カナダ政府の支援のもと海外展開にも積極的に取り組んでおり、その一環としてこのたびのキヤノンMJとの締結に至った。

基本合意によって目指す社会
 キヤノンMJは、キヤノン製品やITソリューション事業を展開するマーケティング力や顧客基盤などのアセットを有している。Lightergy製品の日本市場への導入にとどまらず、キヤノンMJが持つ強みを活かしてLightergyとの協業を進める。将来的には他の企業や団体との連携を通じてエコシステムを構築し、電力供給の安定化、効率化を図る「VPP(Virtual Power Plant)事業」や「マイクログリッド事業」の国内展開を行うことで、カーボンニュートラルでレジリエンスの高い社会の実現を目指す。
 キヤノンMJは今後も、志を同じくする最先端の技術やビジネスアイデアを持つスタートアップ企業や教育機関、行政とワールドワイドにオープンイノベーションを推進し新たな価値創造に取り組んでいく。

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