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2024/11/11

【複合材料】三菱ケミカルグループ、次世代半導体および航空宇宙産業向けソリューションを提供するBoston Materials社に出資

 三菱ケミカルグループはコーポレートベンチャーキャピタル子会社のDiamond Edge Ventures, Inc.(所在地:米国カリフォルニア州、CEO:カーティス・シックナー)を通じて、次世代半導体や航空宇宙・自動車部品向けの素材を製造するスタートアップであるBoston Materials社(所在地:米国マサチューセッツ州、CEO:アンヴェシュ・グリジャラ)に出資した。
 2016年に設立されたBoston Materials社は、炭素繊維複合材料について、金属と同等の導電性・耐久性を備えながら、樹脂と同等の軽量化を実現する「Z-axis Fiber™」技術を開発。特許取得済みの本技術は、水平面に対して炭素繊維を垂直方向に配向することで、エネルギー効率に優れる複合材料を製造することができる。また、高い熱制御機能を持つことから、次世代半導体や航空宇宙・自動車部品など幅広い産業で使用可能な素材として期待されている。
 本出資は、Diamond Edge VenturesがインパクトベンチャーキャピタルファンドのACCELR8社と共同で資金調達ラウンドを主導し、Valo Ventures社、Gatemore Venture Partners社、Collab Fund社、Woori Venture Partners社も参加し総額1,350万ドルを出資した。
 Boston Materials社の創業者でありCEO、アンヴェシュ・グリジャラ氏は次のようにコメントしている。
 「三菱ケミカルグループの素材や技術力と当社の『Z-axis Fiber™』技術の共同開発によって、本技術を活用した素材や用途のさらなる開拓が可能になります。Diamond Edge Venturesによる今回の戦略的投資は、本技術が三菱ケミカルグループのエレクトロニクス、自動車、航空宇宙業界のパートナーや顧客にとって重要な位置づけにあることを示しています」
 Diamond Edge VenturesのCEO、カーティス・シックナー氏は次のようにコメントしている。
 「三菱ケミカルグループは炭素繊維や複合材料分野におけるグローバルリーダーであり、最先端材料のスタートアップとの提携を通じて、その地位を維持し続けています。Boston Materials社は、三菱ケミカルグループが取り組んでいる次世代の高効率なエネルギーソリューションの開発に貢献する技術を保有しています。Boston Materials社との提携を通じて、エネルギー伝達性と軽量素材への需要の高まりに対応することで、炭素繊維複合材料の新たな用途開拓を目指します」
 本出資および提携は、三菱ケミカルグループにおけるコーポレートベンチャー活動の一環であり、今後もスタートアップ企業と連携して事業化を進めていく。
・Boston Materials社:https://www.bomaterials.com/

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