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2025/12/25
【完全子会社化】島津製作所、電子顕微鏡のパイオニア、チェコのTescanを
島津製作所は、2025年12月25日、欧州を本拠とする電子顕微鏡のパイオニアの1社であるチェコのTescan Group a.s.(以下、Tescan社)の全株式を間接的に保有する特別目的会社であるGlass HoldCo s.r.o.の全株式を取得し、同社を完全子会社化することについて決定し、Tescan社の実質的な株主であるカーライルとの間で最終合意に至った。
Tescan社は、分析計測機器市場の中で高い成長が期待される電子顕微鏡のパイオニアの1社として製品の堅牢性および操作性が評価され、マテリアルサイエンス、半導体、ライフサイエンスの領域において、欧米・アジア地域等世界80カ国で累計4000台以上の販売実績がある。走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)、集束イオンビーム走査電子顕微鏡(FIB-SEM:Focused-Ion Beam SEM)の他に、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)、マイクロCT等の精密計測機器を取り扱っている。島津製作所は、Tescan社の「表面観察分析」技術は、島津製作所の「成分分析」「物性分析」技術を補完する役割を果たし、島津製作所の成長性・収益性の向上にも大きく寄与するものと考えている。

前田愛明 常務執行役員 経営戦略・コーポレート・コミュニケーション担当 標準化戦略(CSO)担当、
渡邉 明 取締役兼専務執行役員 リスクマネジメント・環境経営・コーポレート・トランスフォーメーション担当

島津製作所はTescan社と2024年7月に業務提携契約を締結して以降、ビジネスパートナーとしての関係を構築し、分析計測製品のラインアップにTescan社の製品を加える形で協業してきた。2025年2月には、両社の共同ブランドの第一弾として「SUPERSCAN SS-4000」2機種の日本国内での販売を開始し、日本語対応のソフトウェアやマニュアルを整備して、据え付けから点検・修理などアフターサービスまでの付加価値の高いソリューションを様々な研究機関向けに提供できるように取り組んいる。現在は、「SUPERSCAN SS-4000」に加えて、「SU PERSCAN SS-3000」や「SUPERSCAN SS-2000」の販売も開始しており、共同ブランドの拡充を進めている。
そして、両社の関係をさらに強化することで、世界市場に対して「表面観察分析」「成分分析」「物性分析」から得られるデータを組み合わせたトータルソリューションの提供を加速し、中長期的な企業価値の向上に資するものと判断し、今回の取引の実施を決定するに至った。この取引を契機として、足元で協業が進むSEMのみならずFIB-SEMやTEM、マイクロCT等のTescan社製品の、島津製作所の顧客網およびサポート体制を活用した販売強化や、Tescan社の豊富な取引実績を活用した島津製作所製品の販売、両社製品を統合した新製品・アプリケーション開発に取り組んでいく。
株式取得価額は約678百万米ドル(約1058億円)。別途アドバイザリー費用等で約11.6百万米ドル(概算額、約18億円)を予定。株式譲渡実行日は2026年前半の予定。

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