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2024/6/12
【資源循環】アミタグループ、マレーシアでMEGURU STATIONの実証実験を開始
2024年6月1日、アミタグループの海外統括会社であるアミタ・サーキュラーデザイン(ACD)は、マレーシアのコングロマリット企業であるSunwayグループが運営するSunway University SDN.BHD.(Sunway大学)と「MEGURU STATION(R)の実証実験の実施に関する基本合意書」を締結した。合意に基づき、同大学の近隣に位置する学校内に、海外初となるMEGURU STATION(R)(互助共助コミュニティ型資源回収ステーション)を設置し、約7カ月間の実証実験を行う。この実証を通じて、マレーシアにおける一般廃棄物の分別回収のポテンシャル調査と、利用者の行動変容に関する知見の蓄積に取り組む。今後はMEGURU STATION(R)を活用した資源循環システムの構築を図るとともに、海外での社会デザイン事業の展開を目指す。
1. 背景
アミタグループは、2017年よりマレーシア国内で、現地製造業から排出される指定廃棄物の100%再資源化事業を行っている。事業を通じてセメント会社向けに製造・供給した代替原料量は、2018年から2023年の6年間で2.8倍に拡大した。マレーシアにおける指定廃棄物の資源循環ニーズは増加傾向にある一方、一般廃棄物については、分別回収に対する個人の意識差が大きく、リサイクル率の向上に課題を抱えている。
また、マレーシア政府は「マレーシア・プラスチック・サステイナビリティ・ロードマップ2021−2030」を策定し、廃プラスチックを中心にリサイクルを進めており、その市場規模は2019年時点で45億リンギット(約1,350億円)と言われている。さらに製品の廃棄やリサイクルの段階まで生産者が責任を負う考え方「拡大生産者責任(EPR)」の段階的な導入が予定されている。このため、マレーシアにおける環境関連ビジネスのニーズが今後さらに高まることが予測されている。
このような状況を踏まえ、マレーシアにおける資源循環市場の開拓に向けた新たな取り組みとして、キャンパス内で発生した資源の分別回収や資源循環に積極的に取り組むSunway大学と今後の事業連携も視野に入れた基本合意書を締結し、互助共助コミュニティ型資源回収ステーション「MEGURU STATION(R)」の実証実験を行うことで合意した。今回実証を行うMEGURU STATION(R)は海外第1号となる。
■MEGURU STATION(R)について
アミタグループが日本国内で開発・展開を進める、地域資源の循環・利活用機能とコミュニティ活性化機能を融合した資源回収ステーション。
⚫ 詳細:https://www.amita-net.co.jp/region/megurustation/
■Sunway 大学および Sunway グループについて
Sunway 大学は、Sunway グループが運営する大学法人です。Sunway グループは不動産、建設、ホテル、レジャー、商業、貿易、製造、医療、教育などの事業を手掛けるマレーシアのコングロマリット企業。
ACD としては今後、同グループとの事業連携も視野に入れ、同実証を進めていく。
⚫ Sunway 大学:https://sunwayuniversity.edu.my/
⚫ Sunway グループ:https://www.sunway.com.my/
2.同実証の概要
6月7日より、Sunway 大学の近隣に位置する Fairview International School 協力のもと、同学内で MEGURU STATION(R)の実証実験を開始する。同実証では、地域主導の資源回収および回収された資源の企業活用の可能性を探ることを目的に、MEGURU STATION®設置による消費者の行動・意識の変化を調査する。
具体的には、同学校の学生やその家族、教員、職員が主な利用者となり、プラスチックや雑がみ、アルミ缶などの分別回収を実施し、資源の分別回収のポテンシャルがどの程度あるのかを調査する。さらに、環境教育として回収資源を再資源化する施設の見学等も実施予定。また、利用者アンケートを実施し、MEGURU STATION(R)の利用による行動変容に関する知見の蓄積を目指す。
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