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2025/12/2

【面内膜厚計】浜松ホトニクス、半導体製造工程の生産性向上に貢献する「HyperGauge 面内膜厚計 C17319-11」を開発

 浜松ホトニクスは半導体製造工程の生産性向上に貢献する「HyperGauge(ハイパーゲージ) 面内膜厚計 C17319-11」」を開発した。高感度カメラを用いた独自の波長検出技術「λCapture(R)(※1)(ラムダキャプチャー)」を搭載し、最大で直径300mmウェーハの全面膜厚をわずか5秒で一括測定することが可能。さらに、高分解能と優れた測定再現性を兼ね備え、ベアウェーハはもちろん、パターンウェーハの検査にも対応することができる。半導体製造におけるプロセスロスの低減や歩留まり向上が期待される。

 12月1日(月)から国内外の半導体メーカーや半導体製造装置メーカー、半導体検査装置メーカーを対象に受注を開始している。

※1 : λ-Capture : 分光器を用いず波長を測定できる独自の波長検出技術で、波長を2次元で計測できるため、高速にウェーハ全面の分

半導体製造工程での膜厚検査イメージ

 半導体製造工程では、チャンバ内のピン温度などの影響により、ウェーハ上の膜厚にばらつきが生じることがある。この膜厚の不均一性は製品品質に悪影響を及ぼすため、工程間で膜厚を均一化することが重要な課題となっている。

 現在、膜厚の測定にはポイントセンサ方式の機器が広く採用されているが、この方式では1点での計測に限られるため測定に時間がかかる。このため、生産性を維持しながら面内測定や面内分布を把握することは非常に困難であった。製造現場では、膜厚測定を行う回数を制限したり測定点数を減らしたりすることで、生産性と品質のバランスを取っていますが、より生産性を高めるため、膜厚測定の効率化や正確な面内分布の把握が求められている。

<製品の概要>
 ⾼感度カメラを⽤いて2次元でウェーハの膜厚を測定する装置で。最⼤300mmウェーハの全⾯膜厚をわずか5秒で⼀括測定することができる。ウェーハの膜厚測定と同時にウェーハマッピングも⾏うため、ポイントセンサ⽅式と⽐べて測定箇所の選定や位置合わせを簡単に⾏うことができ、圧倒的なスピードで膜厚分布を取得する。また、⾼分解能と⾼い測定再現性を兼ね備えており、ベアウェーハはもちろん、パターンウェーハの検査にも対応できる精度を有している。

エリア⽅式とポイントセンサ⽅式の違い

<⽤途と期待される導⼊効果>
 同製品は、膜厚ムラのあるウェーハや極薄膜ウェーハの全⾯膜厚分布の観察、パターンウェーハ上の構造評価など、ウェーハ全⾯を対象とした幅広い⽤途に対応することができる。半導体製造装置への導⼊により、⼯程ごとの膜厚検査が容易になり、プロセスロスの低減や歩留まりの向上を実現し、⽣産性と品質の両⽴に⼤きく貢献することが期待できる。
 発売に先駆け、国内の⼤⼿半導体メーカー数社から、「⾯内膜厚分布をスナップショット」という新しいコンセプトと装置性能について、⾮常に⾼い評価を得ている。


<製品の特⻑>
• ⾼速測定:わずか5秒で膜厚分布を取得 ※2
• ⾼分解能:0.3 mmの精度で詳細な測定 ※3
• 稼動部なし:パーティクル発⽣のリスクを最⼩化
• 容易な特定点検出:ポイントセンサ⽅式に⽐べ、ウェーハ上の特定位置の測定が簡単
• 独⾃技術「λ-Capture」搭載:新しい膜厚測定⼿法により、精度と再現性を両⽴

※2:φ300 mmを⼀括測定時
※3:ガラス屈折率を1.5で換算した場合

ムラの⼩さいサンプルの膜厚分布測定の⽐較
左:HyperGauge ⾯内膜厚計、右:同社ポイントセンサ⽅式膜厚計
(サンプル: SiOx 300 nm)
パターンの評価
膜厚分布プロファイの⽐較
(サンプル: SiOx 300 nm)

<販売情報>
• 販売開始:2025 年 12⽉ 1⽇(⽉)
• 価格(税抜):1式 2000万円
• 販売⽬標台数:1年 10式、3年 100式、5年 500式

カテゴリー
コンバーティングプロダクツ&テクノロジー

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