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2025/11/7

【音の出るファブリック】サンゲツ、槌屋、槌屋ティスコ、商品化を目指し共同開発に着手

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 サンゲツは、次世代の空間を創造するための新たな商品開発の一環として今期よりイノベーション戦略室を新設し、11月4日、槌屋とそのグループ会社である槌屋ティスコの3社で、音の出るファブリックの商品化に向けた共同開発に着手した。

 

空間をデザインする「音の出るファブリック」

 「音の出るファブリック」は、特殊なフィルムと電極シートを組み込んだ布の組み合わせによる柔軟性に優れた布状スピーカーの技術を、サンゲツのカーテン、椅子生地など、インテリアファブリックに組み込むことで、空間デザインと音響演出の融合により、新たな空間価値を創造する。

 この布状スピーカーの技術的な特徴として、布全面にある無数の小さな発音体により、特定の場所に偏ることなく布全体から均一で臨場感のある音響空間を形成し、特に中高音域の再現性に優れており、自然で心地よい音を空間全体に行き渡らせることができるとされている。さらに、長尺の「音の出るファブリック」を設置し、その間を人が通り抜けることで、音が追随してくるようなインタラクティブな演出も可能となり、より没入感のある体験の提供が期待される。

 なお、布状スピーカーの基本となる技術は、産業技術総合研究所が開発し、そのライセンスを槌屋および槌屋ティスコが得てサンゲツとの商品化に向けた共同開発に着手している。

 

感性に訴える、多様な空間ソリューションの提供へ

 サンゲツは、1849年の創業以来、壁装材や床材、ファブリックなどのインテリア商品を通じた空間づくりに携わり、現在は空間に関する幅広いソリューションによってお客さまの体験価値を高める、「スペースクリエーション企業」への転換を目指している。一方、槌屋は、高度な繊維加工技術をいかした高機能ブラシや工業用テキスタイル製品などを製造するグループ会社 槌屋ティスコと共に、開発機能をもつ商社として事業を展開しており、多様な分野で最新の技術を活用したモノづくりを追求している。

 今回の共同開発は、各社の共創によりインテリアファブリックに音響という新たな機能を付加することで、デザイン性だけでなく聴覚にも訴えかける、より豊かな空間づくりを目指す取り組み。今後は、この技術の応用範囲を広げながら、具体的な商品化・空間提案に向けて協力を進めていく。

 

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