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2024/11/7

【食品トレーの水平リサイクル】DICとエフピコ、PSの溶解分離リサイクル設備の本格稼働開始

 DICは、四日市工場(三重県四日市市)で色柄付き発泡食品トレー(以下、食品トレー)の原料であるポリスチレン(PS)の溶解分離リサイクル設備を11月5日に竣工した。DICは、PSの完全循環型リサイクルの取り組みで協業するエフピコとともに、業界で初めてマテリアルリサイクルによる色柄付き食品トレーの水平リサイクルに取り組みむ。

竣工式の様子[11月5日 DIC四日市工場(三重県四日市市)]
(左から、DIC㈱ 代表取締役社長執行役員:池田尚志氏、㈱エフピコ 代表取締役会長:佐藤守正、三重県四日市市長:森智広氏、石原エンジニアリングパートナーズ㈱ 代表取締役社長:山下育生氏)

この課題に対して、DICは2022年8月に溶解分離リサイクル技術(Dic法:Deinking chemical process)を開発し、PSの着色成分を溶解・分離させ透明PSに再生することで、トレーからトレーへの水平リサイクルを実現しました。同設備ではエフピコが回収する色柄付き発泡トレーを原料として、年間約1万トンのリサイクルPSを供給できる体制を整える。

画像左 竣工した溶解分離リサイクル設備の建屋
画像右 ポリスチレン(PS)の完全循環型リサイクルに向けた各種リサイクル手法

 今後両者は、本設備による「マテリアルリサイクル」でのリサイクル量を増やしながら、並行して「ケミカルリサイクル」の2026年の設備稼働を目標とした技術開発を進め、ハイブリット化による完全循環型リサイクルの実現を目指す。
 DICグループは、長期経営計画「DIC Vision 2030」において、サーキュラーエコノミーへの対応をサステナビリティ戦略として掲げている。同社の注力市場である食品パッケージ業界において、今後もあらゆるステークホルダーと協同しサプライチェーン全体で循環型社会の実現を目指す。
 エフピコは、顧客との「ストアtoストア」協働宣言を通じ、スーパーマーケットなどにおけるエコ製品・エコ売場の拡大、エコ製品によるCO2排出量の削減をさらに進めることを目指す。

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