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2025/11/8

【高粘度IJ】マイクロジェット、Quantica社の「NovoJetプリントヘッド」の取扱い開始

 インクジェット(IJ)技術の工業応用分野で研究開発用装置を開発しているマイクロジェットは、高粘度用IJヘッド「NovoJetTMプリントヘッド」を提供するQuantica GmbH(本社:ドイツ・ベルリン、CEO:Stefan Hollaender)と販売代理店契約を締結した。
 IJ技術は、従来の版や型を用いたアナログの製造工程に比べて、材料の無駄や廃液を大幅に削減し、適時適量の生産が可能。SDGsへの関心が高まる中、IJ技術は環境に配慮したデジタルモノづくりの中核技術として、ペロブスカイト太陽電池・3Dプリンティング・電子回路作製など世界中で研究開発が盛んに行われている。
 しかし、IJ工業応用分野での普及の壁となっていたのは「高粘度液材」の吐出の困難さ。その壁を打ち破ったのがQuantica社の「NovoJetTMプリントヘッド」。
 NovoJetTMプリントヘッドは、従来の約10倍の高粘度液の吐出を実現。この画期的な技術により、工業用コーティング・接着剤・粒子含有インクなどの高能能材料を、拡張可能かつデジタルなワークフローで使用することが可能。

 Quantica社は、研究開発用プリンターやアプリケーション開発サービスから生産向けのモジュール式統合プリントエンジンに至るまで、製造業者による新プロセスの実現を支援する包括的なシステムとサービスを提供している。機能性材料の塗布をデジタル化することで、NovoJetTMはディスペンシングやスクリーン印刷といったアナログ手法に取って代わり、高速・高精度製造の新たな可能性を拓く。

 マイクロジェット社では、NovoJetTMプリントヘッドを搭載した、高粘度液材の吐出評価キット「JetPackTM」、高粘度液材によるデバイス試作に最適な「NovoJetTM OPEN Printer」の取り扱いを開始した。マイクロジェット社は今後、これらの評価装置を用いた液材料開発や製造プロセス開発の技術支援サービスの開始を予定している。
■Quantica社について
 Quantica社はベルリンとバルセロナに拠点を置くディープテック製造業企業であり、欧州発の組織として産業製造の進歩に尽力している。同社は50名以上の専門家チームを擁し、研究者、エンジニア、科学者、管理者、製造業界内外で豊富な専門知識を持つプロフェッショナルが在籍している。従来は吐出不可能とされていた材料を精密かつ高速で塗布できる先進的なインクジェットシステムを提供している。

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コンバーティングプロダクツ&テクノロジー

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