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2024/6/9

【3Dプリンティング】ミッツ、「導電性樹脂」と「強靭ゴムライク樹脂」開発

 ミッツは、純国産の光造形装置メーカとして試作・研究開発事業者様向けに数多くの納入実績を有する会社。この度、自社光造形装置用に「導電性樹脂」と「強靭ゴムライク樹脂」を新規開発し、試作・研究開発のバリエーションを広げた。
<導電性樹脂>
 導電率の高いハイドロゲルインクを基調とした樹脂で医工連携、ウェアラブル、ロボティクスなど電磁気学域の試作研究分野に応用されることを目的に開発した。硬度はゴムショアAより柔らかいアスカーCレベルで、またナノ物質等を配合させ導電率をさらに向上させる研究も行っており、電磁波吸収分野にも応用できるよう開発を行っていう。

造形した導電性ゲルテストピースに20V(10Vでも点灯)の電圧をかけ
赤色LEDを点灯


<強靭ゴムライク樹脂>
 自動車タイヤに匹敵する強度を実現。硬度はゴムショアA55で従来比約3~倍程度(自社製で同じ強度をもつ樹脂と比較)で耐久性が要求される自動車部品やロボティクス分野などに対応できる樹脂。またゴム製品の試作段階における試作品製作時でも金型を必要とせずに評価することが可能。

<新規開発の光造形装置>
 2種類の異なる樹脂で一体造形が可能な画期的装置。人の骨部(白色系アクリル樹脂)と周辺部(半透明系ゴムライク樹脂や導電性透明ゲル樹脂)で人体の部位が造形可能。
 写真の「人の手」および「人の鼻」は骨部を白系アクリル樹脂で、周辺を超柔軟ゴムライク樹脂で造形。また周辺部を透明導電性ゲルで造形することも可能。 

 この装置の特徴は、樹脂槽内に攪拌機能が内蔵されていることで樹脂と比重の重いフィラー(例:バリウム、セラミックス粉末)を配合し造形しても均一な質感が得られる。この攪拌機能を持った装置は国内ではミッツのみが保有している。
 ミッツは、2024年6月19日~21日まで、東京ビッグサイトで開催される「ものづくりワールド東京」に出展し、光造形装置「M3DS-SA5」、導電性ゲルおよび強靭ゴムライク樹脂のプリント物などを出展する。ブースはE14-21。

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