アーカイブ情報

2024/12/17

【AI】東武鉄道、「踏切滞留AI検知システム」を導入、本格運用開始

 東武鉄道は、沖電気工業(OKI)丸紅ネットワークソリューションズ(丸紅ネットワーク)が、共同開発した高精度・リアルタイムなAI画像処理により踏切内の滞留を検知・監視する「踏切滞留AI検知システム」(本システム)を導入し、2025年1月16日より、東武鉄道の4カ所の踏切で本格運用を開始する。これにより、リアルタイムに踏切内を監視することができ、踏切事故削減に貢献する。

 本システムは、骨格検知技術やAIエッジ技術などを活用し、踏切に設置したカメラの映像をその場で高精度かつリアルタイムにAI画像処理することで、踏切遮断桿降下後、踏切内に滞留する人を検知し、直ちに特殊信号発光機※1と連動して接近する列車の運転士へ異常を知らせることができる。これにより、踏切内での人、自転車等の滞留に起因する事故の削減が期待される。また、本システムは汎用カメラなどを使用するため、設置が容易かつ比較的安価に導入することができる。

 これまでは、主に人、自転車が通行する踏切では、踏切障害物検知装置※2が設置されていないため、列車の運転士に異常を知らせる場合は、その場に居合わせた他の人による非常ボタンの押下の方法のみであった。
 OKIと丸紅ネットワークは、東武鉄道の踏切で約1年に渡り本システムの実用化に向け、本番の運用に近い形で導入試験を行ってきた。東武鉄道は、導入試験の結果、実運用化が可能と判断し、今回、本格運用開始となった。

 3社は、踏切道のさらなる安全確保のため、デジタル技術を活用しながら安全性の向上に努めていく。

※1:特殊信号発光機
踏切道内における異常を列車の運転士へ伝える信号装置。異常発生時に点灯して停止信号を現示する

※2:踏切障害物検知装置
踏切内の支障物(自動車など)を自動的に検知して、踏切道内における異常を列車の運転士へ伝える保安設備のこと

システム概要図(※プログラマブルロジックコントローラの略称)


【本番導入 設置箇所】
1.     伊勢崎線第96号踏切道(所在:埼玉県越谷市袋山1021)※大袋駅〜せんげん台駅間
2.     伊勢崎線第112号踏切道(所在:埼玉県春日部市備後2004-20)※武里駅〜一ノ割駅間
3.     東上線第24号踏切道(所在:東京都板橋区常盤台3-2-5)※ときわ台駅〜上板橋駅間
4.     東上線第113号踏切道(所在:埼玉県富士見市上沢1-4066-1)※鶴瀬駅〜ふじみ野駅間

カテゴリー
news
コンバーティングプロダクツ&テクノロジー

PAGE TOP