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2024/1/24

【AM】NTTデータ ザムテクノロジーズ、製造業向け大型金属3Dプリンター「AMCM M 8K」を2024年内に販売開始。カスタマイズが可能な世界最大クラスの3Dプリンター

 NTTデータ ザムテクノロジーズは、製造業向けの大型金属3DプリンターであるAMCM M 8Kを2024年内に販売開始する。近年高まる大型部品製造への需要およびハードウェア・ソフトウェアのカスタマイズ需要に対応したモデルであり、生産性の向上による開発リードタイムの短縮や生産コストの削減を実現する。
 AMCM M 8Kは、世界最大クラスである800×800×1,200mmサイズの部品の造形を可能とするだけでなく、1kWレーザーを8本搭載することで造形時間を短縮し生産性を劇的に向上させる。また、顧客ごとの用途に適した造形可能サイズや光学系を自由に組み合わせることが可能となっており、ニーズに合わせたカスタマイズ装置を活用することでユーザーは市場での競争力を高められる。
 Additive Manufacturing(注1)(以降、AM)技術は、複雑形状や複数部品の一体化製造を可能とするため、性能の向上や開発リードタイムの短縮、生産コストの削減などを実現する。近年、AM領域ではより大きな部品の造形を可能にしたいという需要が急激に高まっており、AMCM社製の金属3Dプリンター(金属積層造形機)であるAMCM M 8Kを2024年内に販売開始する。
 AMCM社はL-PBF(注2)のパイオニアであるEOS社のグループ会社であり、EOS社製3Dプリンターをベースとした特注機の開発・製造・販売を専門としている。そのため、AMCM M 8KではEOSグループの最新技術であるSmartFusion(注3)やEOSTATE Exposure OT(注4)などを統合し、工程内品質保証や工程監視技術も向上させている。
 AMCM M 8Kのスペックは次の通り。
 造形可能領域(xyz):800×800×1,200mm (オプションにて1,000×1,000×1,600mmも可能)
 レーザー種類:Yb-fiber laser, nLIGHT laser 他
 レーザー出力:400W, 1kW, 1.2kW 他
 レーザー本数:8本
※製品の仕様は予告なく変更になる場合がある。

図 エアバスとサフランの合弁会社であるアリアングループは、AMCM社の金属3Dプリンターで製造したロケットの燃焼室の試験を成功させた。(Source: AMCM/ Ariane Group)
 販売開始に先立ち、2024年1月31日~2月2日の日程で開催される3Dプリンティング・AM技術の総合展TCT Japan2024に出展し、AMCM M 8Kのデモパーツの展示を行う。2月1日にはAMCM社による講演も行う。
(注1) Additive Manufacturing: 材料となる金属および樹脂粉末を薄く敷き詰め、レーザー照射で溶融するプロセスを繰り返すことで3次元の物体を製造する3Dプリンティング技術のこと。
(注2) L-PBF:Laser Powder Bed Fusionの略称。レーザー粉末床溶融結合法と呼ばれ、産業用3Dプリンターで最も一般的な方式。
(注3) SmartFusion:L-PBF方式で必要となる、部品を支える土台となる構造を不要とする技術のこと。
(注4) EOSTATE Exposure OT:光トモグラフィーのこと。造形中のレーザー照射の様子をモニタリングし品質保証に活用する。

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