アーカイブ情報
2025/11/20
【AWARD】帝人、福井経編興業、大阪医科薬科大学の心・血管修復パッチ「シンフォリウム」、バイオインダストリー大賞「特別賞」受賞

帝人、福井経編興業、大阪医科薬科大学が共同で開発し、帝人のグループ会社である帝人メディカルテクノロジーが製造販売する、心・血管修復パッチ「シンフォリウム」がこのたび、第9回バイオインダストリー大賞において「特別賞」を受賞した。

この賞は、バイオインダストリーに関する業績が幅広く認知され、その重要性への理解が深まることで、研究開発がいっそう促進されることを目的として、 バイオインダストリー協会が開催しているもの。中でも「特別賞」は、バイオインダストリーの発展のために新しい分野を拓き、卓越した新たな価値を創出した業績に対して授与される。
今回、受賞対象となった業績は「In situ組織再生を実現する心・血管修復パッチの開発と実用化」。小児用医療機器の開発という難しい課題に対して、大阪医科薬科大学のアカデミアとしての解決アイデア、福井経編興業の革新的な繊維加工技術、帝人の製品開発力を結集して心・血管修復パッチ「シンフォリウム」を創出したこと、現在は国内で200名以上の患者に使用されていること、さらには海外展開も進めている日本発イノベーションであることを高く評価された。

心・血管修復パッチ「シンフォリウム」は、先天性心疾患の手術で使用される医療機器。吸収性の糸と非吸収性の糸で編んだ特殊な構造のニットに、吸収性の架橋ゼラチン膜を一体化させている。手術によって心臓や血管に縫着された後に、まず架橋ゼラチン膜が、次に吸収性の糸が徐々に分解されながら、非吸収性の糸を含むように自己の組織が形成されることで、先天性心疾患の外科手術後に生じる材料の劣化や、身体の成長に伴うサイズのミスマッチといった課題の解決が期待されている。
- カテゴリー
- コンバーティングニュース

