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2026/2/26

【AWARD】IHI原動機がNEDO事業で開発した「アンモニア燃料で駆動する船舶用エンジン」、第60回機械振興賞「経済産業大臣賞」受賞

 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が補助する「グリーンイノベーション基金/次世代船舶の開発」の一環で、アンモニア燃料船の開発に取り組むIHI原動機が、機械振興協会が主催する、第60回機械振興賞「経済産業大臣賞」を受賞した。この賞は、機械工業の技術開発をさらに促進するため、優れた研究開発やその実用化によって、機械産業の発展に大きく貢献した企業、大学、研究機関などに贈られる。
 今回の受賞は、「グリーンイノベーション基金/次世代船舶の開発」事業で世界初の船舶用4ストロークアンモニア燃料エンジンを開発し、このエンジンを搭載したアンモニア燃料タグボート「魁」(さきがけ)の実証航海において、アンモニア燃料機関技術が、海運業界における温室効果ガス(GHG)排出削減に有効である確認をしたことなどにより、持続可能な社会の実現に貢献する技術基盤を構築した点が高く評価されたことによる。
 地球温暖化対策として、重油を使用しているエンジンでも、カーボンフリー燃料への転換が求められている。その中で、燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しないアンモニア燃料への転換が有力候補の1つとなっている。一方、アンモニアは重油に比べて燃焼性が低く、燃料転換には技術的な課題があった。
 2021年度から「グリーンイノベーション基金/次世代船舶の開発」事業の一環として、IHI原動機、日本郵船日本シップヤードジャパンエンジンコーポレーションの4社は、日本海事協会の協力を得て「アンモニア燃料国産エンジン搭載船舶の開発」に取り組んできた。
 今回の受賞は、「グリーンイノベーション基金/次世代船舶の開発」事業で開発した世界初の船舶用4ストロークのアンモニア燃料で駆動するエンジンを搭載し、商用利用を前提としたタグボート「魁」の実証航海が2024年度に成功したことなどにより、国際燃焼機関会議(CIMAC Congress2025)にてCIMAC会長賞を受賞したほか、持続可能な社会の実現に貢献する技術基盤を構築した点が高く評価されたことによるものである。
 同実証では、アンモニア燃料混焼率およびGHG削減率はいずれも90%以上、混焼率は最大で約95%を達成し、排気中に含まれるアンモニア、および亜酸化窒素(N2O)濃度は、排気後処理装置によりほぼゼロを実現した。これにより、アンモニア燃料機関技術が、海運業界におけるGHG排出削減に有効であることが確認された。また、海運業界における脱炭素化に大きく貢献するだけでなく、内燃機関の燃料転換や持続可能な社会の実現にも寄与する基盤技術となる。

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