アーカイブ情報

2026/2/20

【CCUS】IHIとIHI回転機械エンジニアリング、プロセスガス圧縮機の吐出圧力20MPaGの昇圧に成功

 IHIと100%グループ会社であるIHI回転機械エンジニアリングは、このたび、脱炭素に貢献するプロセスガス圧縮機の実証試験を実施し、CO2を流体とした最高吐出圧力20MPaGでの昇圧に成功した。これは、商用CCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage、CO2の回収・利用・貯留)の推進において、超臨界CO2※1状態での深部塩水帯水層などの深部地層への注入※2を可能にし、脱炭素推進に寄与するもの。
 IHI回転機械エンジニアリングは、プロセスガス圧縮機のラインナップとしてターボ型(遠心式)とレシプロ型(往復動式)を有しており、今回はターボ型を用いた実証試験となる。このターボ圧縮機は、内蔵されたギア(歯車)により複数のピニオン軸を駆動する「多軸多段」のギアード構造となる。一方、単一軸で全てのインペラ(羽根車)を同じ回転数で駆動する「一軸多段型」のターボ圧縮機もあるが、ギアード構造では各段のインペラの回転数を最適化できるため、省エネと省スペースを実現できる。

イメージ(左)と実証試験に用いたロータ※3

 プロセスガス圧縮機は、IHI回転機械エンジニアリングの横浜工場(所在地:神奈川県横浜市磯子区、IHI横浜事業所内)で製造している。ターボ型では世界トップレベルの高速回転・高効率ターボ技術を、レシプロ型では極低温ガス処理技術を強みとし、空気分離プラント※4やLNG受入基地※5など、さまざまなプロセスに価値を提供し、信頼と実績を蓄積してきた。
 今回の実証試験を通過点として、脱炭素に対する貢献度が高いプロセスへの適用拡大を図るとともに、CCUSを含む脱炭素バリューチェーンにおける中核技術の確立と信頼性の向上に取り組む。これらの取り組みを通じて、環境負荷低減に資するキーデバイスとしての価値を高め、脱炭素関連インフラの拡充を後押しし、より持続可能で低炭素な社会の実現に貢献していく。
※1 臨界点(31.1℃、7.38MPa)を超えたCO2流体。気体拡散性と液体溶解性を併せ持ち、CCUSの輸 送・貯留で活用される。
※2 CO2を地下約800m以深の深部塩水帯水層などの深部地層に圧入し、地層水への溶解および鉱物化によって長期貯留する技術。
※3 ターボ圧縮機の機内で、流体に昇圧のための運動エネルギーを付与する主要回転要素であり、回転軸とインペラにより構成される回転機械部。
※4 空気からN2やO2などのガスを分離・精製し、鉄鋼、半導体、化学プラントなどへ原料ガスを供給。
※5 LNG(液化天然ガス)を輸入し、貯蔵・再ガス化して供給するための施設。

カテゴリー
コンバーティングニュース

PAGE TOP