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2025/9/10

【CN燃料】東レとT2、自動運転トラックによる石油化学品輸送の実証開始

 東レおよびT2は、2025年9月16日から、関東―関西の高速道路一部区間で、自動運転トラックによる幹線輸送*¹の実証を開始する。

 トラックドライバーの不足が深刻な問題となる中、同実証では、東レ製品の輸送にT2の自動運転トラックを導入することで、持続可能な物流体制が構築できるかを検証する。運行区間は東名高速道路の綾瀬スマートIC(神奈川県)から新名神高速道路の茨木千提寺IC(大阪府)までの約440キロを設定し、2025年9月16日から2026年4月までに計4回の実証を計画している。

 

 T2では、2027年からのレベル4*²自動運転トラックによる幹線輸送の開始を目指して、2025年7月より、レベル2*³自動運転トラックによる商用運行*⁴を始めており、同実証でも同様にレベル2自動運転で、東レ千葉工場から関西の物流拠点である澁澤倉庫株式会社茨木営業所までの区間で、東レ製品のABS樹脂「トヨラック」*⁵を輸送する。

 さらに、同実証では、T2が石油業界7社と合意したカーボンニュートラル燃料(以下「CN燃料」)の利用拡大を目指す枠組み*⁶を活用し、低炭素燃料である、軽油にバイオディーゼル燃料を5%未満混ぜた「B5軽油」を宇佐美鉱油および三和エナジーから、廃食油や廃動植物油脂を主な原料とし、CO₂排出量を実質100%削減可能*⁷な次世代の軽油代替燃料として期待される「リニューアブルディーゼル燃料」を伊藤忠エネクスから供給を受ける。

 この取り組みはこのほど、東京都による「GX関連産業創出へ向けた早期社会実装化支援事業」*⁸に採択され、T2が東京都から支援を受けながら、2025年より上記の燃料を試験的に使用し、給油オペレーションの改善活動につなげていく。

 同実証の結果を踏まえて、両社はレベル4自動運転トラックによる幹線輸送の実現に向けて、協業の可能性を検討していく。

実証概要

  • 期間:2025年9月16日から2026年4月までの計4回

  • 場所:東レ 千葉工場(千葉県)から澁澤倉庫 茨木営業所(大阪府)までの高速道路上の一部区間(東名高速道路・綾瀬スマートIC~新名神高速道路・茨木千提寺IC)

  • 役割:東レ 積載貨物の提供/T2 全体マネジメント、実証用車両の提供

  • 積載:東レ製品 ABS樹脂トヨラック

  • 検証内容:すべての実証はドライバーが乗車し、レベル2相当で実施

    ①貨物を積載した幹線輸送における自動運転の走行ルートおよび走行リードタイム検証

    ②想定したオペレーションパターンの有効性検証

    ③低炭素燃料を用いた輸送の有効性検証

 

 

*¹ 工場で生産された商品を全国の配送拠点に主要な輸送ネットワークを通じて効率的に運ぶこと

*² 特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態

(参照:https://www.mlit.go.jp/common/001226541.pdf

*³ ドライバーの監視のもとに行われる特定条件下での高機能自動運転

*⁴ レベル2自動運転トラックによる商用運行に関するリリース:https://t2.auto/news/2025/0701.pdf
*⁵ 東レ製品 ABS樹脂トヨラック®の紹介ページ:https://www.plastics.toray/ja/products/toyolac/

*⁶ T2が、出光興産、伊藤忠エネクス、宇佐美鉱油、三和エナジー、ENEOS、ENEOSウイングおよび太陽石油と、CN燃料の利用を拡大すべく、燃料の試験利用を通じた給油オペレーションの改善活動など、相互に協力していくことで合意した枠組み。同件に関するリリース:https://t2.auto/news/2025/0807.pdf
*⁷ 温対法・省エネ法に基づく

*⁸ 社会実装化支援事業に関するリリース:https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2025/08/2025082005

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