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2024/3/6

【COATING】DIC、インドIDEAL社で樹脂の新工場を開所し本格稼働開始。生産能力を約3倍に増強

 DICのインドの子会社であるIDEAL CHEMI PLAST PRIVATE LTD.(アイディールケミプラストプライベートリミテッド、所在地:インド・マハラシュトラ州)は、自動車用塗料やインフラ建設に使用するコーティング用樹脂の生産工場として、マハラシュトラ州のスパ工業団地に新たな工場を2月に開所し、本格稼働を開始した。これにより、コーティング用樹脂の生産能力を現行の約3倍に増強し、インド含む南アジア・中東地域でのコーティング用樹脂事業のさらなる拡大を目指す。

スパ工業団地に開所したIDEAL社の新工場(インド・マハラシュトラ州)

 DICグループは、インダストリアルポリマーのグローバルでのドミナント戦略を掲げ、コーティング用樹脂事業のグローバル展開に注力している。ターゲット市場であるインドにおいては、年率9%近い高成長が見込まれている。さらに、インド政府は「Make in India」を掲げ、インド国内で製造する外国企業向けに優遇策を講じるなど、国を挙げて製造業振興を促進している。
 IDEAL社は今般の新工場稼働に伴い、コーティング用樹脂の生産能力を現行の約3倍に増強し、インド国内での需要増加に対応、さらにコーティング用樹脂の現地化提案による事業拡大を目指す。また環境面においても、排水は全て工場内で処理し、クリーンな工業用水として再利用するゼロ・リキッド・ディスチャージ(ZLD)*システムを採用した。クリーンな天然ガスの採用や省エネルギー製造設備の導入により、環境・安全に配慮した工場運営とCO₂排出削減を目指す。
<新工場の概要>
所在地 :インド・マハラシュトラ州アーメドナガル地区スパ工業団地
敷地面積:48,500m2
生産品目:コーティング用樹脂(アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂等)
用途  :工業用(自動車補修用、コイルコーティング用等)
稼働開始:2024年2月15日より
 DICグループは、長期経営計画「DIC Vision 2030」で掲げた“南アジアにおける生産拠点拡充による成長の取り込み”を実現するため、今後、南アジア以西における当事業を管轄するDIC South Asia Private Limitedによるマーケティング活動をベースに、本工場をインド国内のみならず南アジア・中東地域、さらにアフリカ地域も視野に入れた生産拠点として更なるコーティング用樹脂事業の拡大を目指す。
* ゼロ・リキッド・ディスチャージ(ZLD)とは、工場やプラントなどの産業施設における排水処理の方法の1つ。すべての排水を再利用することで、最終的に排水をゼロにすることが目的。

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