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2024/4/17

【drupa 2024】ハイデルベルグ、「コストプレッシャー」「スキル不足」「持続可能性」の課題にイノベーションで対応

 印刷業界は、ますます高まるコストプレッシャー、熟練工の不足、そして持続可能性への要求の高まりという3つの課題に直面している。これらのトレンドに対して、ハイデルベルグは、今年のdrupa見本市で「Unfold Your Potential」をモットーに、数々のイノベーションを紹介する。今回の展示では、最先端のテクノロジーとサービスを駆使し、顧客のビジネスポテンシャルを最大限に引き出すことに焦点を当てる。drupa 2024で発表される新世代のスピードマスターXL106をはじめとする革新的な技術により、ハイデルベルグは、従来のソリューションよりも最大20%高い生産性を実現する総合的なコンセプトで顧客をサポーする。
 「ハイデルベルグは、20年にわたり印刷のデジタライゼーションにおける業界のパイオニアです。私たちの主な目標は、お客様のバリューチェーン全体を最適化することです」とハイデルベルグ本社CEO Dr.モンツは述べている。「この目的のために、私たちは印刷工場のプロセスをほぼ完全にデジタル化し、統合してきました。パッケージ印刷会社は、工業印刷生産効率を最大限に高めることができます」と加える。

主なトピック:
印刷業はどのようにして生産効率を高めることができるのか?

 コストプレッシャーの高まりにより、印刷会社は競争力を維持するための継続的な投資、すなわち生産性の向上、効率性の強化、新しいビジネス分野への投資を余儀なくされている。ハイデルベルグは、商業印刷およびパッケージ印刷業界の顧客の企業価値に影響を与える要因を理解している。スピードマスターXL106の新ピークパフォーマンス世代のように、毎時最大21,000枚の高速印刷、AIがサポートするアシストシステム、強化されたPush to Stop機能などのイノベーションは、工業用オフセット印刷の競争力をさらに高めている。ハイデルベルグは、もう1つの革新的な技術も展示する。ボードマスターの効率性は、パッケージ印刷業界の生産性の新たなスタンダードとなるす。新しいボードマスターはフレキソ輪転印刷システムで、最大90%の機械稼働率と毎分600mの最高印刷速度を誇る。前世代と比較して、その機械コンセプトは工業用パッケージ生産における総所有コストを劇的に削減する。

熟練工不足に印刷会社はどう対応するか?

 印刷業界においても、人手不足、熟練工不足はますます深刻化している。これらを背景として、ハイデルベルグは、印刷会社社員向けトレーニングを含め、製品や工程の自動化のためのソリューションを顧客に提供している。スピードマスターXL106の完全に自動化された刷版搬送プレート・トゥ・ユニットと、ポストプレス作業のための新しいP-スタッカーロボティクスソリューションは、商業印刷における2つの例。新世代のスピードマスターXL106は、1人のオペレータが機械設備全体をコントロールするクラスター生産にも対応している。将来、ハイデルベルグは、パッケージ印刷における標準化されたアプリケーションで完全自動運転印刷を可能にする。ハイデルベルグはまた、ナビゲートされたユーザーガイダンスを提供することで、より複雑な印刷ジョブにおいてオペレータをサポートすることも視野に入れている。

印刷産業はどうすれば持続可能で経済的な生産ができるのか?

 印刷生産における持続可能性は、世界的な大きなトレンドの1つであると同時に、印刷業界にとって大きな課題でもある。現代の印刷会社は、エネルギーと資源の消費を削減することで、さらに持続可能性を高めることを目指している。印刷製品もまた変化しており、プラスチックから紙へと移行する。ハイデルベルグは持続可能な印刷ソリューションを提供し、顧客がエネルギーと原材料を節約できるよう支援する。1990年製のスピードマスターと現行機種を比較すると、1,000枚当たりのエネルギー消費量は最大40%削減されている。今年のdrupaでハイデルベルグ社は、最高速度毎時21,000枚を実現した最新世代の印刷機を発表する。この生産速度の向上は、顧客の1枚当たりのエネルギー消費量のさらなる低減に貢献する。さらに、人工知能と新しいアシストシステムの使用により、損紙を減らすことで紙の節約にもつながる。

印刷業界はいかにデジタライゼーションのメリットを得ているか?

 印刷業界におけるデジタル化は、顧客からデジタル注文を受け、印刷データを準備し、印刷ジョブを計画・実行し、印刷製品を後加工機に渡し、納品・請求に至るまで、エンド・ツー・エンドでの生産プロセスの統合を可能にする。ハイデルベルグはdrupaで、商業印刷およびパッケージ印刷の顧客向けのエンド・ツー・エンドの完全自動運転印刷を展示する。ハイデルベルグは、新しいカスタマーポータルによって、デジタライゼーションを次のレベルへと進化させ、稼働率、メンテナンス、保守管理などの印刷機管理をさらに拡大していく。

drupa 2024-デュッセルドルフとウィスロッホ-ヴァルドルフで開催される"Unfold Your Potential"
 ハイデルベルグは、異なる2つの場所で、印刷会社がどのように生産能力を高めることができるかを実演する。デュッセルドルフのホール1では、工業用パッケージング生産に関連する多様なニーズに対応する、高度に自動化されたエンド・ツー・エンドのパッケージングワークフローを展示する。展示の焦点は、コストプレッシャーや変化する状況に直面した際に、いかにして競争力を高めるかについて。また、ホール1では、商業印刷および出版印刷会社は、プリネクトによって可能となるエンド・ツー・エンドのワークフローを見ることができる。エクスペリエンスセンターでは、ハイデルベルグが、AIベースの分析ツール、インテリジェントアシスタンスシステム、オンラインサービス、持続可能な生産ソリューションなど、印刷技術を超えた幅広いサービスを紹介する予定。

 ウィスロッホ-ヴァルドルフのハイデルベルグの工場では、ハイデルベルグのポートフォリオ全体におけるビジネスポテンシャルに焦点を当てる。商業印刷からパッケージ印刷、ラベル印刷、オフセット枚葉印刷からデジタル印刷、フレキソ印刷、小規模企業向け製品から全自動生産ラインまで、あらゆる市場セグメント向けの印刷機やソフトウェア・ソリューションを含む全製品を展示する。

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