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2024/5/22

【eシール】GMOグローバルサインとヒット、普及促進に向けた協業開始

 GMOインターネットグループのGMOグローバルサイン・ホールディングスの連結企業群で、電子認証サービスを展開するGMOグローバルサインとヒットは、2024年5月21日に業務提携契約を締結した。今後、両社は「eシール」の日本国内での普及を目的に、利便性の高いeシール利用ツールの共同開発をすすめるため、協業を開始する。
eシールとは
 eシールとは、電子文書の発信元である企業や団体などの正当性を証明するための、企業や団体の角印の電子版に相当する。
 発行する電子文書にeシールを付与することで発行元を特定でき、eシールが付与されたデータは改竄されていないことの証明にもなる。さらにタイムスタンプ※1と組み合わせることで作成日も記録できる。
 電子文書などの作成・発行において正当性を個人で証明したい場合は電子署名を使用し、企業や団体など組織として正当性を証明したい場合はeシールを使用する。
※1 タイムスタンプとは、インターネット上での手続きや取引が行われた時刻、電子文書作成日時、時刻を証明する時刻認証サービス。
協業の目的
 2023年9月~24年3月にかけて、総務省で組織が発行する電子データの発行元を確認する仕組みであるeシールに係る制度について検討するため、「eシールに係る検討会」が開催された。
 同検討会では、日本でのeシール発行のための認証局について、総務省告示による認定が設立されることが示された※2
 EUではすでにトラストサービスとしてeシールの利用が始まっており、国内でも総務省の方針により、今後のビジネスシーンでeシールの利用が増加すると予測される。
 GMOグローバルサインはこうした動向を踏まえ、eシールの運用に必要なソリューションを持つ企業との協業を積極的に進めている。
※2 総務省 eシールに係る検討会 最終取りまとめ
協業の内容
 ヒットが提供する「ポケッタブルeシール KEYSEAL(以下、KEYSEAL)」は、電子署名に必要な署名鍵を格納する機器。スマートフォンやタブレットなどの端末とKEYSEALがあれば、PDF文書に電子署名を施すことができ、紙の押印行為のように電子文書に利用できる。PCが常備されていない環境でも使用できるため便利。
 今回の協業では、eシールの利用においても署名鍵の格納が必須であるため、このKEYSEALを使ってeシール利用が容易になる製品・サービスの構築を進める。

「ポケッタブルeシール KEYSEAL」でのeシール押印イメージ

 パソコンやスマートフォンの画面に「ハンコ」を押すようにeシールを貼り付けることができる。

 KEYSEALは、PNG/JPGの画像ファイルを登録でき、eシールとして押印可能。
■GMOグローバルサインについて
 電子認証サービスが登場し始めた初期段階の1996年にベルギーでサービスの提供を開始し、ヨーロッパで初めてWebTrustを取得した認証局。ベルギー政府関連機関への数多くの実績を持ち、eID※3(BELPIC)をはじめとするベルギー電子政府プロジェクトの最上位認証局である、ベルギー政府認証局への認証を行っている。
 2006年にGMOインターネットグループにジョインし、政府レベルのセキュリティを、日本をはじめワールドワイドに販売展開している。現在では、SSLサーバ証明書をはじめとした2,500万枚の電子証明書発行実績と、政府関連機関や大手企業へ多数の納入実績がある。
 また、「CABF(CA/Browser Forum)」「Anti-Phishing Working Group」に参加し、電子証明書市場のリーディングカンパニーとして積極的な活動を行っている。さらに、2018年5月からは、Adobe社が2016年に設立した電子署名業界および学術界の専門家から構成される国際団体「クラウド署名コンソーシアム」に加盟し、国際的な法規制を遵守したクラウド上の電子署名の実施におけるオープンな標準規格の決定に参加している。
※3 ベルギーの電子政府プロジェクトの一環として始まった国民ID カードプロジェクト。12歳以上のベルギー全国民に対して電子証明書入りのIDカードが配布される。
■ヒットについて
 「人と社会と共に歩み、一歩先の商品とサービスを提供する」ことを理念として、1996年に創業。創業以来、世界各国の革新的なハードウェア製品を基に、日本のお客様の環境に合わせるためきめ細かく独自に製品化し、安心して長くご利用頂くため導入から保守までを一貫して提供している。近年では、爆発的に浸透しているキャッシュレスにおいて、その普及を加速させるため、先進的な決済端末を販売するだけではなく、最適な決済アプリケーションの開発、ハードウェア保守を提供している。キャッシュレス・ペイメントの分野で培った暗号鍵に関するセキュリティの知見と経験を活かし、2023年に署名鍵の格納が可能なKEYSEALの取り扱いを開始した。

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