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2025/9/30
【HUD】セイコーエプソン、高解像度向けコントローラIC「S2D13V43」のサンプル出荷開始
セイコーエプソン(以下 エプソン)は、エプソン初のLocal Dimming*1を搭載した高解像度ヘッドアップディスプレイ(HUD)向けコントローラIC「S2D13V43」のサンプル出荷を開始した。同製品は高解像度で高い視認性を備えた低消費電力のHUDシステム構築に貢献する。

フロントガラスに速度やナビ情報など、運転に必要な情報を表示する車載用HUDは、少ない視点移動で直感的に情報を得ることが可能。HUDを搭載する自動車は、安全性の向上や運転時の疲労軽減効果が期待できるため、海外を中心に増加しており、今後もさらなる需要の拡大が見込まれている。また、AR-HUD*2での表示情報の増加に伴い、HUDの高解像度化が進んでいる一方で、視認性や消費電力が課題となっている。このような需要と課題に対応するため、エプソンは高解像度HUD向けコントローラIC「S2D13V43」を開発した。
同製品は、Host(SoC*3)からストリーミングされる2Kの映像データに対応し、外付けメモリなしで自動車のフロントガラス曲面に合わせた歪み補正を行う。また、Local Dimmingにより、映像を解析し、表示内容に合わせたバックライト制御が可能で、HUDやその他の車載ディスプレイにおける映像の視認性向上や低消費電力化に貢献する。
加えて、エプソンの既存HUD向けコントローラIC製品と同様に、ピッチ補正機能や表示安全機能を備えており、より信頼性の高いHUDシステムの構築に寄与する。同製品はAEC-Q100規格*4に準拠し、最高105℃の動作温度を備え、車載向けの厳しい品質要求を満たすとともに、ISO26262*5 ASILB*6準拠を予定している。
エプソンは、デバイス技術による「社会インフラのスマート化」を目指し、高解像度・安全機能が要求される車載表示システム向けに同製品をはじめとしたさまざまな専用コントローラ・ドライバ製品を提供することで、顧客の製品のさらなる性能向上に貢献する。
*1 液晶ディスプレイのバックライトを部分的に制御することで映像のコントラストを向上させる技術
*2 拡張現実(Augmented Reality)技術を利用し、進行方向ナビゲーションの矢印や道路標識、警告などを、実際の風景に重ねて表示するHUD
*3 SoCは「System on a chip」の略で、システムの動作に必要な機能の多く、または全てを1つの半導体チップに実装するもの。CPU、メモリ、I/Oといった機能が統合されているものが一般的
*4 AECは「Automotive Electronics Council(車載電子部品評議会)」の略で、米国の大手自動車メーカーと大手電子部品メーカーによる、車載用電子部品の信頼性や認定基準の規格化のための業界団体。AEC規格は車載用電子部品の規格として広く採用され、事実上の業界標準
*5 自動車の電気・電子システムを含む製品を対象とした機能安全に関する国際規格
*6 ISO26262の中で、安全要求の厳しさを定量的に評価・分類する仕組み
コントローラIC「S2D13V43」の特長
・2K(60fps)までの解像度をサポート
・歪み補正(Warping)機能でHUD表示用に画像を補正
・ピッチ補正機能により、運転時の車体の揺れに対するAR-HUDコンテンツの表示位置サポート
・Local Dimming機能により、映像のコントラスト向上や低消費電力化に貢献
・ISO26262 ASIL-B準拠予定
・充実した表示安全機能

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