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2024/9/5

【ICタグラベル】TOPPANデジタル、開封検知機能付きデュアルタイプ(UHF+NFC)開発。医療医薬業界を中心に、在庫・物流管理や商品情報の閲覧が可能に

 TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPANデジタルは、UHFとNFCの2種類に対応可能な開封検知機能付きICタグラベルを開発した。医療医薬業界を中心に展開し、2024年10月より販売を開始する。
 同製品はトレーサビリティ用途などで要求される一括読み取り・長距離通信が可能なUHFと、スマートフォンで読取りが可能なNFCの2種類の周波数帯に対応、しかも、いずれの周波数でも製品の開封検知が可能。医薬品や医療機器の厳格な管理が求められる医療医薬業界を中心に、様々な業界の人手不足やDXを支援し、業務効率化を図る。
 なお、この製品は、2024年9月11日~13日まで開催される「第26回 自動認識総合展」(会場:東京ビッグサイト)のTOPPANブース(西4ホール・A-01)にて展示される。

開発の背景
 近年、少子高齢化などにより様々な業界において人手不足が深刻化しており、業務効率化を図るためDXの取り組みが進められている。特に医療医薬業界では、患者の安全安心のため、医薬品や医療機器における管理の厳格化が求められており、ICタグ利活用の重要性が高まっている。しかし、従来ICタグの活用において、物流在庫管理などの長距離管理はUHFラベル、医者や患者による医薬品の真贋判定・商品情報の閲覧などはNFCラベルと、それぞれ独立したタグラベルを用いていたため、2種類の周波数帯に対応させるにはタグラベルを複数枚貼る必要があり、運用やコストの面から限界があった。
 これらの課題に対してこの度、TOPPANデジタルはUHFとNFCの2種類の周波数帯に対応、しかも、いずれの周波数でも開封検知が可能なICタグラベルを開発した。
 この製品提供を通じて、TOPPANグループがこれまで提供してきたγ線滅菌対応NFCタグや小型パッケージ製品に貼付可能な小型UHFラベル、バイアル瓶に内蔵し真贋判定可能な小型セキュアNFCタグなどと合わせて、医療医薬業界を中心にDXや業務効率化を支援する。
開封検知機能付きデュアルICタグラベルの特長
(1)2種類の周波数帯に対応可能な開封検知機能
 UHFとNFCの2種類の周波数帯に対応した開封検知が可能。医薬品開封時における回路部の切断前後で読み取りデータが変化することで、断線・開封を検知することができる。これにより、医薬品や医療機器の正確な使用開封確認を実現し、管理者および患者が安全安心に製品を使用することができる。
(2)1枚のICタグラベルで物流在庫管理から商品情報の閲覧まで幅広く利用可能
 従来は、物流在庫管理などの長距離管理はUHFのラベル、医者や患者による医薬品の真贋判定・商品情報の閲覧などはNFCラベル、と用途に応じてそれぞれ別のラベルを用いていた。今回の製品は1枚のICタグラベルで、長距離での物流在庫管理から医者・患者の手元のスマートフォンによる商品情報の閲覧までを行うことができる。
 これにより、製品の製造現場から実際に使用される医療現場まで、医療医薬業界の全般工程におけるトレーサビリティを実現し、物流管理者が行う在庫管理や製品の厳格な検品管理における負荷を軽減する。また、医者や患者による商品情報の閲覧・利用、誤投与防止、適切な服薬管理など、より多くの人が安心して医薬品や医療機器を管理できるようになる。
 価格は50円/枚(ロット100万枚一括手配時で印字・データ書き込みを含まない)。
今後の目標
 TOPPANデジタルは、病院や医療製品の物流管理業務を行う企業など、医療医薬分野の企業を中心に今回の製品を提供し、2025年度に関連受注を含め約20億円の売上を目指す。また、今後は、医療医薬分野だけでなく高級消費財などへの拡大も進め、様々な業務でのDXや業務効率化を促進していく。

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