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2025/10/10

【Japan Mobility Show 2025】日本精工、導電バイパスプレートなど出展

 日本精工(NSK)は、2025年10月30日~11月9日に東京ビッグサイトで開催される「Japan Mobility Show 2025」(主催:一般社団法人 日本自動車工業会)に出展する。ブースは西3・4ホール No. W4203。
 同イベントは、国内外の自動車メーカーや部品メーカーに加え、モビリティ関連企業が自動車産業の枠を超え出展。また多様なニーズに応えるプログラムや体験イベントなどが企画されている。前回(2023年)の参加企業数は約500社、約111万人が来場した。
 NSKの出展コンセプトは、「Mobilizing Tomorrow Today クルマを変える、それは未来を変える。」。クルマの「走る」「曲がる」「止まる」に加え、快適さに対応した幅広い製品、モビリティ社会の実現に貢献する製品を展示する。また軸受の組立体験などを通じて、製品の仕組みを楽しく学べる体験コーナーも設けている。
 主な出展品は次の通り。
(1)「走る」:耐電食/EMC対策導電アイテム 導電バイパスプレート(NSKワーナーの開発品、新製品・世界初出展)
 モータの高容量化に伴い、軸受の電食対策*1、またEMC対策(電磁環境両立性対策)として電磁ノイズ発生源への対策が要望されている。
*1 電食とは、軸受周りの電位差によって軸受内に放電が起こり、 軽微な凹凸からリッジマークと呼ばれる軌道面に縞模様の損傷が軸受に発生する問題。
 耐電食/EMC対策の導電アイテムは省スペース、導電性、耐久性が求められており、本製品はスプリング反力を活用した製品構造と独自開発した導電ペーパーを採用することにより、軸方向の追加スペース0.3mm以下で、軸受をバイパスする導電構造を実現した。
 モータ軸に搭載可能なサイズで、油潤滑下での高い導電性と耐久性を発揮し、耐電食/EMC対策に貢献する。2026年の早い時期に市場投入を開始する予定。

(2)「走る」:電動車向け小型軽量化深溝玉軸受
 新技術として開発した「幅狭組合せ樹脂保持器」を採用し、NSKの既存技術を組み合わせることで、強度や寿命といった性能は高水準で維持しつつ、小型軽量化、幅狭化、低フリクション化、高速化を実現(従来品に対して外径約10%,幅38%短縮、重量約51%・トルク25%低減)。本開発品の搭載により、電動車駆動ユニットの小型軽量化に加え、軸受の低フリクション化などによって電費向上に貢献する。
 今後、電動車向けに市場投入を開始し、2030年までにグローバルで年間40億円の売上を目指す。

(3)「走る」:超低フリクションT-HUB(円すいころ)ユニット軸受
 大型SUVやピックアップトラックなどの重量が重い車両カテゴリーでは、軸受の負荷容量が玉軸受よりも大きい、円すいころ軸受が採用されている。円すいころ軸受は玉軸受よりもフリクションが大きいため、フリクションの低減が求められている。また、これらの車両は、不整地・長距離など乗用車よりも過酷な環境で使用されることが多いため、シール性や耐久性などの信頼性も不可欠。本開発品は過酷な環境においても高信頼性を維持し、低フリクションシールや低フリクショングリースの適用により低フリクション化を実現する。

(4)「曲がる」:ロッキングクラッチ
 本開発品は、電力を使用せずに高い動力伝達効率と確実なロック機能を両立し、後輪操舵アクチュエータの効率化・小型化に貢献する。本開発品をボールねじと組み合わせて後輪操舵アクチュエータに搭載することで、消費電力ゼロでセルフロック機能を維持しつつ、モータからタイヤへの操舵力の伝達効率を向上させる。

(5)「止まる」: 電動油圧ブレーキシステム用ボールねじ
 クルマの電動化や自動運転、衝突被害軽減ブレーキの義務化等により、電動ブレーキシステムの採用が拡大しており、中でも応答性に優れるボールねじ式電動ブレーキの採用拡大が見込まれている。また低摩擦なボールねじをアクチュエータに採用することで、ブレーキシステムの性能向上が見込める。本製品は高い応答性により、ブレーキの応答性を向上させ、安定した効率によりブレーキ制御性の向上も実現。さらに、NSKの軸受・周辺部品一体化技術により、システムの小型化、軽量化を実現する。
 NSKは本製品を、2018年3月から埼玉工場で、 2021年4月から中国の東莞工場で生産を始めており、2026年には年産1000万本のグローバル生産体制の構築を目指す。

(6)電動コーナーモジュールコンセプト
 電動コーナーモジュールコンセプトは、電動サスペンション、後輪操舵アクチュエータ、電動メカニカルブレーキ、超低フリクションB-HUBユニット軸受等を統合したコンセプトモデル。
 自動車の電動化とインテリジェント化の影響を受けて、シャシ領域は効率的な開発のニーズを満たしつつも,高度な自動運転、柔軟な部品配置を実現することが求められている。この「電動コーナーモジュールコンセプト」は、アクチュエータを完全に電動化することにより、ハードウェアとソフトウェアの開発融合を容易にし、スケーラブルなスマートプラットフォームを提供し、未来のモビリティにおけるイノベーションを促進することを目指している。

■楽しく学べる体験コーナー
 軸受の組立体験を通じて、軸受の仕組みを実感することができる。軸受を手に取って付属のタグをセンサーに読み込ませると、軸受の機能を理解できる。

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