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2024/2/6
【LiB用CNT分散体】トーヨーカラーの「LIOACCUM」、プライムアースEVエナジーに採用。トヨタ製ハイブリッド車に搭載
artienceグループのトーヨーカラー製リチウムイオン電池正極材用導電カーボンナノチューブ(CNT)分散体LIOACCUM(R)(リオアキュム)が、リチウムイオン電池用導電助剤としてプライムアースEVエナジー(PEVE)に採用された。CNT分散体がリチウムイオン電池正極材用導電助剤として採用されるのは、日本国内製の量産車種向けとしては初。同製品はトヨタ自動車製ハイブリッド車向けに出荷を開始した。
LIOACCUM(R)は、高導電タイプのCNTを用いることで、従来のカーボンブラックよりも少量の導電助剤で高い導電性を付与、これによりリチウムイオン電池の高容量化・高出力化を可能にするキーマテリアル。
本採用に伴い、トーヨーカラーの分散体生産拠点である富士製造所の設備を増設し、生産能力を強化する。また、トヨタ社車載バッテリーの北米現地生産化に伴う北米エリアでの需要増加を見据え、artienceグループの北米製造拠点であるLioChem, Inc.からの供給に向けた準備を開始する。
<リチウムイオン電池正極材用CNT分散体LIOACCUM(R)の特徴>
トーヨーカラーはカーボン分散に強みを持ち、2015年よりリチウムイオン電池正極材用カーボン分散体を供給し、リチウムイオン電池材料メーカーとしての信頼と実績を積み重ねてきた。
リチウムイオン電池の正極材は、主に活物質と導電助剤、バインダーから成る。導電助剤にカーボンブラックではなくCNTを用いることで、少量の導電助剤で導電性能を発揮することができる。トーヨーカラーは、独自の添加剤と分散体製法を用いてCNTの分散性と導電性を飛躍的に高めることで、より少ない使用量でリチウムイオン電池正極の抵抗値を大幅に下げることに成功した。
これにより、リチウムイオン電池の導電助剤コストを低減するとともに、正極中の活物質増量を可能にすることで電池の高容量化を実現し、HV、PHV、EVの航続距離の伸長や急速充電性能の向上を実現する。
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