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2024/4/8

【MIのクラウドプラットフォーム】三洋貿易、Polymerize社との代理店契約を締結

 三洋貿易は、AIを搭載したマテリアルズ・インフォマティックス(MI)のクラウドプラットフォームを提供するPolymerize社と国内代理店契約を締結した。
 MIとは、機械学習などの情報科学(インフォマティクス)を用いて、有機材料、無機材料、金属材料など様々な材料開発の効率を高める取り組み。AIなどデジタル技術の発展に伴い、膨大な実験や論文データを解析できるようになったことから、注目されている。化学業界、材料業界の研究開発では、効率性向上や実験データの属人化が課題として挙げられている。三洋貿易が国内への導入を目指すPolymerize社のMIプラットフォームは、実験データをクラウド上にアップロードして情報を管理できるシステム。クラウド上に情報をアップロードすることで、属人化していた情報の一元化が可能となる。また、多段階実験プロセスに対応したデータ管理機能及びAI予測機能で、物性予測や配合・工程予測を導き出す。新たな実験を行う際も、蓄積されたデータをベースにした機械学習モデルにより予測を行うことで実験におけるトライ&エラーの回数を減らし、開発期間の短期化や開発コストの削減が可能。
 三洋貿易は、Polymerize社のMIプラットフォームの提供を通じ、日本の素材産業の国際競争力の強化や研究・製造の効率化に貢献していく。

 Polymerize社のマテリアル・インフォマティクスのプラットフォームの主な特徴は次の通り。
1. 開発フローのマネジメント:要件定義から最終製品の開発まで、すべての関連フローを管理することが可能。
2. AIエンジン:新しい配合を用いた場合の特性を、実験をすることなく予測することが可能となる。また、達成したい目標に応じた配合・製造条件を提案させることもできる。
3. 共同作業が可能なプラットフォーム:プラットフォームを通じて、部門間、拠点間での情報、知識の共有をスムーズに行うことができ、R&Dプロセスの効率化につながる。
4. 新たな知見の創出:異なるサプライヤーの原料を使った場合の影響、加工条件を変更した場合何が起こるか、新しい配合を用いるとどうなるか、新しい特性は何になるのかなど、さまざまな価値ある知見を創出する。
■Polymerize社について
 Polymerize社は、シンガポールに本社を置く、化学業界、材料業界へ向けたマテリアルズ・インフォマティックス(MI)のクラウドプラットフォームを提供するグローバル企業。Polymerize社のプラットフォームでは、「実験データの一元管理(記録・分析)」「独自の機械学習AIによる処方・特性の予測」などが可能となっており、研究開発の日常業務の効率化、研究開発コストの削減、新製品開発の加速化をサポートし、現在、日本市場への導入を進めている。

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コンバーティングプロダクツ&テクノロジー

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