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2025/12/9

【MMA】クラレ、中国の樹脂生産子会社を譲渡

　クラレは同社の連結子会社である中国の可楽麗亜克力（張家港）有限公司（本社：中国江蘇省張家港市）について、クラレが保有する全株式を江蘇双象集団有限公司（本社：中華人民共和国江蘇省無錫市、董事長：唐 炳泉）に譲渡することを決定し、株式譲渡契約を締結した。

事業譲渡の経緯と目的
　可楽麗亜克力（張家港）は、2004年の設立以来、中国市場においてメタクリル樹脂キャストシート事業を展開し、高品質を強みに高級ブランドのアクリル浴槽用途を中心に拡大してきた。また、日本市場向けキャストシートの供給拠点としての役割も担ってきた。しかしながら、近年は中国不動産市場の低迷により、主力用途であるアクリル浴槽向けの販売が減少し、収益性が低下している。
　クラレは中期経営計画「PASSION 2026」において事業ポートフォリオの高度化を掲げており、メタクリル事業においてもメタクリル酸メチル（MMA）の生産能力削減などによる事業最適化を進めている。中国の市場環境が大きく変化する中、これまで蓄積してきた技術が生かされつつキャストシート事業が発展を目指せる道として、中国最大級のMMA生産規模を有する江蘇双象集団に同事業を譲渡し、承継することが最善であると判断した。

譲渡内容
　対象会社  ： 可楽麗亜克力（張家港）有限公司
　譲受会社  ： 江蘇双象集団有限公司
　譲渡時期  ： 2026年2月中旬～3月上旬

今後の見通し
　江蘇双象集団は、同工場の操業および従業員の雇用を含め、安定的な運営を維持し、中国市場およびグローバル市場での事業拡大を目指ます。またクラレが日本市場で販売する〈パラグラス〉については、同工場で生産された製品の供給を継続することで合意している。
　クラレは、既存のお客様への説明責任を果たしつつ、江蘇双象集団と連携し、円滑な事業移行を進めていく。
　なお、今回の譲渡による当社の連結業績に与える影響等は、軽微と見込んでいる。今後、業績予想の修正等、公表すべき事項が生じた場合には速やかに開示するとしている。

譲渡子会社の概要
社名                      可楽麗亜克力（張家港）有限公司
本社所在地         中国 江蘇省張家港市揚子江国際工業園南海路58号
代表者                  董事長 中村吉伸
設立                      2004年
事業内容             メタクリル樹脂キャストシートの製造と販売

譲渡先の概要
社名                      江蘇双象集団有限公司
本社所在地         中国 江蘇省無錫市新呉区鴻山街道後宅中路156号
代表者                  董事長 唐炳泉
設立                      1985年
事業内容             MMA、PMMA、ゴム・プラスチック機械、合成皮革などの製造と販売
グループ会社    重慶奕翔化工有限公司、重慶双象光学材料有限公司、無錫双象超繊材料股份有限公司

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