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2024/12/16

【NEDO DTSU/GX事業】新たにディープテック分野のスタートアップ11社を採択

 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、「ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業」(DTSU事業)および「GX分野のディープテック・スタートアップに対する実用化研究開発・量産化実証支援事業」(GX事業)において、新たにディープテック分野のスタートアップ11社を採択した。

 DTSU事業およびGX事業では、革新的な技術の確立や事業化・社会実装までに長期の研究開発と大規模な資金を要し、リスクは高いものの日本だけでなく世界全体で対処すべき社会課題の解決につながると考えられる革新的な技術に係る研究開発に取り組んでいる「ディープテック・スタートアップ」に対し、STSフェーズ、PCAフェーズ、DMPフェーズの3つのフェーズにおいて、実用化研究開発や量産化実証に取り組んでもらい、その事業化に向けた支援を行うもの。
 NEDOは両事業における支援を通じて、ディープテック・スタートアップに対する、民間などからの投資の拡大を促しつつ、革新的な技術の確立や事業化を加速させ、ディープテック分野におけるスタートアップエコシステムの創出を目指す。

概要
 「スタートアップ育成5か年計画」において、社会課題を成長のエンジンに転換して、持続可能な経済社会を実現する観点から、日本にスタートアップを生み育てるエコシステムを創出する方針が示され、この実現に向けて、スタートアップへの投資額を5年後に10倍を超える規模とすることや、将来においてユニコーン企業※1を100社創出することなどの大きな目標が掲げられた。また、「GX実現に向けた基本方針~今後10年を見据えたロードマップ~」や、「脱炭素成長型経済構造移行推進戦略」において、上記の「スタートアップ育成5か年計画」に掲げられた目標も踏まえ、GX関連分野におけるスタートアップの研究開発・社会実装支援などを抜本的に強化することが掲げられている。ディープテック・スタートアップは、技術を確立するまでに長期の研究開発と大規模な資金を要し、その事業化リスクは高いものの、多様かつ困難な社会課題の解決につながる革新的な技術を有しており、官民を挙げた支援により上記の目標達成への貢献や日本経済の成長の実現が期待されている。
 このような背景の下、NEDOはDTSU事業※2およびGX事業※3において、ディープテック・スタートアップに対して研究開発や事業化のための支援を行う。両事業とも、年複数回応募を受け付けることとしており、今回は、DTSU事業としては5回目、GX事業としては2回目の応募受付となり、DTSU事業に43件(うち、STSフェーズ※419件、PCAフェーズ※521件、DMPフェーズ※63件)、GX事業に12件(うち、STSフェーズ7件、PCAフェーズ4件、DMPフェーズ1件)、計55件の応募があり、11件の提案を採択した。このうち、DTSU事業の採択は7件(うち、STSフェーズ3件、PCAフェーズ4件。ステージゲート審査を通過した1件も含む。)、GX事業の採択は4件(うち、STSフェーズ2件、PCAフェーズ2件)となる。なお、今回の採択による助成金の交付予定額は、11件の合計で約57.5億円(うち、DTSU事業は約35.8億円、GX事業は約21.6億円)となる。

採択後の事業の進め方
 今回採択したスタートアップは、提案時に選択したフェーズにおいて研究開発を実施する。同フェーズでのモニタリング会議の実施後、ステージゲート審査において次フェーズへの移行など事業の継続可否を判断することとしており、研究開発では、次フェーズでの取り組みも見据え、それぞれの開発目標の達成や、事業化に向け活動を行う。
 NEDOは、助成金の交付やプロジェクト管理とともに、パートナーVC※7など外部の支援者と連携して、採択したスタートアップの事業化を支援する。これらDTSU事業とGX事業における支援を通じて、NEDOは、ディープテック・スタートアップに対する、民間などからの投資の拡大を促しつつ、革新的な技術の確立や事業化を加速させ、ディープテック分野におけるスタートアップエコシステムの創出を目指す。
※1 ユニコーン企業
 時価総額が10億ドル超の未公開企業のこと。日本には2024年12月現在で8社存在する。
※2 DTSU事業
 事業名:ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業
 事業期間:2023年度~2032年度
 事業概要:ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業
※3 GX事業
 事業名:GX分野のディープテック・スタートアップに対する実用化研究開発・量産化実証支援事業
 事業期間:2024年度~2032年度
 事業概要:GX分野のディープテック・スタートアップに対する実用化研究開発・量産化実証支援事業
※4 STSフェーズ
 要素技術の研究開発や試作品の開発などに加え、事業化に向けた技術開発の方向性を決めるための事業化可能性調査の実施などを支援するフェーズ。
※5 PCAフェーズ
 試作品の開発や初期の生産技術開発などに加え、主要市場獲得に向けた事業化可能性調査の実施などを支援するフェーズ。
※6 DMPフェーズ
 量産技術に係る研究開発や、量産のための生産設備・検査設備などの設計・製作・購入・導入・運用などを通じ、商用化に至るために必要な実証などの実施を支援するフェーズ。
※7 パートナーVC
 DTSU事業やGX事業への応募に際して定める所定の期間内に提案者に対して出資を行うVCなどまたはCVCのうち、提案者の事業を、第三者的立場から、経営・財務・資本政策などの能力と知見、各種ネットワークをいかして事業化を推し進める活動(ハンズオン支援)を行う者を指す。DTSU事業のSTSフェーズでは、パートナーVCがいることを必須としている一方、それ以外の事業・フェーズは任意としている。

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