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2025/12/17

【OPV】DICの波長選択型有機太陽電池技術、NEDO事業に採択。農業ハウスの天井面を有効活用する新領域への太陽光発電システムの導入

 DICの波長選択型有機薄膜太陽電池(OPV)技術が、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「太陽光発電導入拡大等技術開発事業」※1に採択された。同技術は、MORESCO、アイテム、大阪大学 産業科学研究所と共同開発※2しており、農業ハウスに搭載することで作物の収穫量を向上させながら、再生可能エネルギーの新たな導入領域の拡大に貢献する。
 経済産業省が掲げる「2050年のカーボンニュートラル」実現に向け、再生可能エネルギーの導入が進められている。しかし、日本の国土面積当たりの太陽光発電導入量は既に主要国の中で最大級となり、今後の設置可能な適地は減少している。この課題を踏まえ、DICは膨大な面積が未活用の農業ハウスの天井面に着目し、太陽光発電を普及させる新たなフィールドとして活用するためのシステムの開発に取り組む。
 さらに、日本を含む世界では、食料の安定供給と環境負荷低減を両立する農業技術の開発が急務となる中、農業分野では再生可能エネルギーの導入やスマート農業の推進のために農業ハウスに適した軽量・柔軟で安全性の高いフィルム型太陽電池が求められている。従来のシリコン型やペロブスカイト太陽電池などの薄膜型は作物成長阻害や安全性の課題があったが、DICの技術はこれらを克服し、農業ハウスに最適な太陽光システムとして社会実装と普及を目指す。
 今回採択された(OPV)は、植物の成長に必要な青色光と赤色光を透過しつつ、緑色光を選択的に吸収して発電する仕組みを持っている。
<技術の特長>
1.光透過性と発電の両立
 植物に必要な光を通しながら緑色光で発電し、ハウス内の温度上昇抑制にも寄与
2.軽量・柔軟なフィルム構造
 農業ハウスに容易に施工可能
3.高い安全性
 有害物質を含まず、農業用途に適した設計
 この技術により、農業ハウスでの再生可能エネルギー導入と収穫量向上を同時に実現し、CO₂排出量削減や災害時の分散型電源確保にも貢献する。
 DICは、今回の取り組みを長期経営計画で掲げる重点テーマ「サステナブル社会への貢献」と「新事業創出による成長」に直結するものと位置づけている。今後は、大学・企業・研究機関との連携を通じて、耐久性・発電効率の向上、コスト低減を進め、2030年度には農業ハウス向けシステムの社会実装を目指す。さらに、国内外の農業市場への展開を視野に、再生可能エネルギーとスマート農業の融合による新たな価値創出を推進する。
※1 「太陽光発電導入拡大等技術開発事業/研究開発項目II:設置場所に応じた太陽光発電システム技術開発」(NEDOサイト)
 https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101884.html
※2 参考:事業概要資料[7ページ目](NEDOサイト)
 https://www.nedo.go.jp/content/800032156.pdf

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