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2026/1/30

【Packaging】日本テトラパック、ゴールドパック、王子ホールディングスの3社、国内初、アルミ付き紙容器の再生段ボール商用利用開始。ゴールドパック「Azumino Mineral Water」で循環モデル実装

 日本テトラパックゴールドパック王子ホールディングスは、ゴールドパックが製造する「Azumino Mineral Water (紙パック 1L)」において、アルミ付き紙容器の紙繊維を原料とした再生段ボールが梱包材として国内で初めて商用採用されたことを明らかにした。
 また、ゴールドパックは2026年春より、同製品の包材コーティングおよびキャップに使用するポリエチレン(PE)を化石資源由来から植物由来へ切り替え、容器に関わるバリューチェーン全体でCO2排出量を38%※1削減する。

アルミ付き紙容器を原料とした再生段ボールとAzumino Mineral Water (紙パック 1L)

 これらの取り組みは、王子ホールディングスと日本テトラパックが共同構築したリサイクルスキームを活用し、食品・飲料用紙容器の製造・消費・回収・再資源化・再利用を、1つの製品の中で循環させるモデルを実現するもの。食品・飲料業界における新たな循環型事例として、今後も資源循環の可視化を推進していく。
■ 国内初1:アルミ付き紙容器を原料とした再生段ボールの商用利用
 「Azumino Mineral Water (紙パック 1L)」の梱包材は、王子ホールディングスと日本テトラパックが共同構築したリサイクルスキームを活用した。アルミ付き紙容器を紙繊維とPE・アルミ層に分離し、紙繊維部分を段ボールにマテリアルリサイクルし、梱包材に採用された。同製品はケース販売が主流であるため、梱包用段ボールを通じて、消費者へ環境への取り組みを訴求できる点が特徴。
 アルミ付き紙容器を原料とした再生段ボールは、2025年大阪・関西万博の北欧パビリオンで配布されたボトルドウォーターの梱包材として活用された実績があるが、飲料メーカーの製品梱包材として商用利用されるのは、今回が初めて。
■ 国内初2:アルミ付き紙容器(大型)での植物由来PE採用
 ゴールドパックは2026年春、「Azumino Mineral Water (紙パック 1L)」に採用された日本テトラパック製のアルミ付き紙容器「テトラ・ジェミーナ(R) アセプティック 1000ml リーフ」において、包材コーティングおよびキャップに使用するPEを化石資源由来から植物(サトウキビ)由来へ切り替える。これにより、同容器の再生可能資源比率を63%から82%に高め、容器に関わるバリューチェーン全体でCO2排出量を38%削減する。
 このCO2削減率はCarbon Trust認証を取得しており、該当容器にはCarbon Trust認証ラベルが印刷され、視覚的にCO2削減を訴求できるようになる※2。さらに、植物由来のPEはBonsucro認証※3を取得しており、サトウキビの持続可能な生産を支援している。なお、日本テトラパックが国内で販売するアルミ付き紙容器(大型:500ml以上) において、植物由来PEを採用するのは初めて※4

左:製品に掲載されている認証ラベル(上:Bonsucro認証ラベル、下:Carbon Trust認証ラベル)
右:アルミ付き紙容器の構造イメージ

循環モデルの意義
 従来、アルミ付き紙容器の多くは焼却処理されるサーマルリサイクルが主流で、紙製品への再利用(マテリアルリサイクル)はわずか3.6%※5にとどまっていた。
 今回の取り組みでは、
•容器の原料を植物由来PEに切り替え
•容器の紙繊維を再生段ボールとして活用
•その再生段ボールを自社製品の梱包に使用
という仕組みを導入し、1つの製品の中で資源循環を実現した。
 このモデルは、飲料メーカーにおける持続可能性の新しい実践例であり、今後は食品・飲料業界全体での採用拡大を目指す。

■各社コメント
ゴールドパック株式会社
 今回のリニューアルは、当社が目指す持続可能な社会の実現に向けた重要な取り組みです。植物由来ポリエチレンの採用と再生段ボールの導入により、環境負荷低減を具体的な形で実現できました。今後も日本テトラパック様および王子ホールディングス様と協力し、循環型社会の実現に貢献してまいります。
王子ホールディングス株式会社 グループオペレーション本部 リサイクル推進部長 島谷啓二氏
 アルミ付き紙容器のリサイクルは業界として長年の課題でしたが、ゴールドパック様、日本テトラパック様と協働した本取り組みにより、回収から製品利用までを一気通貫で実装することができました。再生段ボールの採用は、資源循環の価値を消費者にわかりやすく届ける重要なモデルケースです。弊社が取り組んでいる企業連携型のマテリアルリサイクルブランド「Renewa(リニューワ)」※6の一環として、今後も資源循環の“輪”をさらに広げてまいります。
日本テトラパック株式会社 サステナビリティディレクター 大森悠子氏
 このたび、ゴールドパック様、王子ホールディングス様と連携し、製造・消費・回収・再資源化・再利用がひとつの製品で循環するモデルを構築できたことを大変嬉しく思います。まさに「つくる責任、つかう責任」というSDGsに貢献する取り組みと言えます。紙容器の再生可能資源率の向上およびアルミ付き紙容器の回収・リサイクル、さらにリサイクル製品の活用は、当社が掲げる循環型社会の実現に向けた重要なステップです。今後とも、飲用後の紙容器の積極的な回収・リサイクルを消費者の皆さまへ呼びかけ、さらなる資源循環の加速を目指してまいります。
※1 Carbon Trust(TM) によって検証済み-Tetra Pak Carton CO2 Calculator モデル バージョン11に基づく。対象範囲:植物由来ポリマーをコーティングとキャップに使用したテトラ・ジェミーナ(R) アセプティック 1000ml リーフを、標準的なテトラ・ジェミーナ(R) アセプティック 1000ml リーフと比較した、製品ライフサイクル全体(原料調達から廃棄まで)を測定(欧州を除く世界平均)。削減量は、包装材料および付属品の仕様により若干変動する場合がある。
※2 Carbon Trustは、脱炭素化された未来への移行を加速させるという使命に基づいて活動する、国際的な気候変動コンサルティング機関。20年以上にわたり、企業、政府、各種団体の脱炭素化を先駆的に支援してきた。カーボンフットプリントの分野では世界的なリーダーであり、世界中の組織やバリューチェーンのカーボンフットプリントを検証している。テトラパックの場合、従来のパッケージ(化石資源由来ポリマー使用)から植物由来ポリマー使用の紙容器に切り替えることによって達成された炭素削減率を示している。 認証プロセスでは、紙容器のライフサイクル全体を評価するが、紙容器の中身は含まれていない。
※3 Bonsucro(ボンスクロ)は、サトウキビ分野における世界をリードする持続可能性プラットフォームおよび認証基準。気候変動への取り組み、人権の尊重、そしてサプライチェーンにおける価値の創出に焦点を当て、サトウキビの持続可能な生産と利用を加速させることを目的としたグローバルな組織。Bonsucroの国際的なネットワークには、50カ国以上から300以上の会員が参加している。詳しくは www.bonsucro.com をご覧ください。
※4 日本テトラパック調べ(2026年1月時点)/日本テトラパックが国内販売する大型のアルミ付き紙容器(500ml以上)を対象とした調査。
※5 「アルミ付飲料用紙容器のリサイクルフロー調査報告書(2023年度実態)」(印刷工業会液体カートン部会/(株)ダイナックス都市環境研究所)。
※6 資源循環の取組みとして、難処理古紙(一般的な古紙回収に出せない禁忌品で大部分が焼却処分されている古紙)のマテリアルリサイクルなど、王子グループが推進する様々なリサイクルの取組みを象徴するブランド、HP: https://www.renewa-oji.jp。

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