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2024/3/29

【Packaging】日本テトラパックの植物由来PE使用の学校給食用牛乳パック、採用拡。再生可能資源99%を実現し、CO2排出量削減に寄与

 日本テトラパックは、学校給食用「テトラ・ブリック®容器」のコーティングに植物由来ポリエチレン(PE)を使用した新包材の採用数が、2024年度より11社に拡大することを発表した。今回採用したのは、千葉酪農農業協同組合で、2024年4月より順次、新包材容器での製品供給開始を予定している。子供たちが飲みやすく、衛生的な「テトラ・ブリック®容器」のコーティングにサトウキビ由来の植物由来PEを使用したことにより、再生可能資源比率を77%から99%まで高め、容器に関わるバリューチェーン全体において約23%(※1)のCO2排出量削減を実現する。 

植物由来ポリエチレンを使用した新包材でできた学校給食用紙容器『テトラ・ブリック®』 / 千葉県内の小学生から募集した「おいしい牛乳をありがとう絵手紙コンクール」入賞作品を紙容器デザインに採用 / 千葉酪農農業協同組合

 新包材容器による給食用牛乳の導入は、既にいかるが牛乳オーム乳業オハヨー乳業九州乳業四国乳業泉南乳業タカナシ乳業チチヤス森乳業よつ葉乳業の計10社で開始しており、今後は計11社の乳業メーカーより全国の小・中学校へ環境により配慮した紙容器入りの給食牛乳が提供されることになる。
7割以上の学校給食用テトラ・ブリック容器で、植物由来PE使用包材への切り替えが進む
 今後、日本テトラパックが国内の学校給食へ供給するテトラ・ブリック®容器のうち、7割以上がサトウキビ由来の植物由来PEの新包材に切り替わる見込み。さらに、化石由来のプラスチックにとって替わることで年間1100トン(※2)の化石由来のプラスチック削減につながり、環境省が掲げている2030年までにバイオマスプラスチックを約200万トン導入目標の達成や、ボンスクロ認証(※3)の植物由来プラスチックを使用することにより7つのSDGsの達成に貢献する。
原材料の責任調達と認証ラベルによる環境価値の訴求に取り組む
 テトラパックの紙容器は、全てFSC®(森林管理協議会)認証を取得しており、適切に管理された森林やそのほかの管理された供給源からの木材を原料とした再生可能な原紙を使用している。また、原材料にはボンスクロ認証を取得したサトウキビが含まれており、持続可能なサトウキビ生産と責任調達を確実にしています。さらに、植物由来PEを容器に使用することでCO2排出を削減でき、その削減率はCarbon Trust(※4)認証を受けている。該当容器はCarbon Trust認証ラベルを容器に印刷することができ、視覚的にCO2削減率を訴求できるようになる。
回収・リサイクル活動及び子供たちへの環境教育も推進
 日本テトラパックでは環境優位な紙容器ポートフォリオの展開だけではなく、紙容器の回収・リサイクルの強化や環境教育にも積極的に取り組んでいる。ベルマーク教育助成財団へ協賛し、学校給食で使用されている紙容器をテトラパックのベルマーク運動を通して回収し、確実にリサイクルできる仕組みを構築している。また、子供たちへの環境教育支援にも積極的に取り組み、特設サイト「紙パックとリサイクル、環境について学ぼう!」のコンテンツの充実や、新包材の紙容器を導入した小学校での出張授業なども継続的に実施していく方針。
 学校給食における「テトラ・ブリック®紙容器」の提供価値や、持続可能な社会に向けた日本テトラパックの取り組みについて紹介した資料をHPに公開している。
※1 包材、副資材の仕様により削減数値に多少の誤差がある。
※2 テトラパックの学校給食用テトラ・ブリック®紙容器の包材を全て植物由来のPEに変更した場合の想定値(同社調べ)。
※3 2008年に設立された世界的なNPO団体(本部:イギリス)であるBonsucroが運営する持続可能なサトウキビの生産、製造、流通を目指す認証制度。食品・飲料向け容器としては、テトラパックが世界で初めて認証を取得。
※4 脱炭素の未来への動きを加速させることを使命とする世界的な気候コンサルタント会社。Carbon Trustは、ネット・ゼロ実現に向けて企業と連携している。カーボントラストフットプリントマークは、認証されたカーボンフットプリントを示すもので、テトラパックの場合、従来のパッケージ(化石由来ポリマー使用)から植物由来ポリマー使用の紙容器に切り替えることによって達成された炭素削減率を示している。認証プロセスでは、紙容器のライフサイクル全体を評価するが、紙容器の中身は含まれない。

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