アーカイブ情報

2025/4/11

【Packaging】東洋製罐グループ、アルバルク東京とサステナブルパッケージパートナー契約締結。今秋開業の新アリーナ「TOYOTA ARENA TOKYO」でゼロウェイスト目指す

 東洋製罐グループホールディングスは、このたび、トヨタアルバルク東京とサステナブルパッケージパートナー契約を締結した。
 東洋製罐グループは、サステナブルパッケージパートナーとして、2025年秋に開業する「TOYOTA ARENA TOKYO(トヨタアリーナ東京)」にて、アリーナ内で利用する飲料・食品用の容器や、リサイクルステーションのプロデュースを行い、ごみを出さないアリーナを実現するためにリサイクルを推進していく。

契約締結の背景・目的
 東洋製罐グループは、2022-23シーズンよりアルバルク東京とSDGsパートナー契約を締結し、リサイクル可能な飲料用アルミカップや、紙コップを資源として循環させるための「Re-CUP WASHER」を導入することで、持続可能なアリーナ運営を目指してさまざまな検証を進めてきた。アリーナにおける紙コップの回収率は、2022-23シーズンが23.9%、2023-24シーズンは38.1%となっており、アリーナ内での紙コップのリサイクルに関する認知度が向上した。また、2024-25シーズンからは食品用紙カップの回収実験も実施している。
 東洋製罐グループとアルバルク東京は、今後も資源循環の取り組みを拡大していくことを目的として、今回の契約締結に至った。

新アリーナで世界初採用のFFカップについて
 今秋開業する「TOYOTA ARENA TOKYO」では、東罐興業にて新開発した「FF(Film Forming)カップ」が世界で初めて正式採用される。従来の紙コップや食品用紙カップは、内面を保護するためにポリエチレンの薄い膜を原紙に貼り合わせてから成型するが、FFカップは原紙をカップ状に成型した後に内面にポリエチレンのフィルムを圧着するため、汁物や油物などの内容物が原紙に浸透しにくく、さまざまな食品に対応可能。さらに、貼り合わせの条件を調整することで、食べ終わった後にフィルムをはがすことが可能。そのため、内面の汚れなどの理由で産業廃棄物として焼却されたり、段ボール等にしかリサイクルできなかった従来の食品用紙カップと違い、また紙コップの原料として水平リサイクルできる。

 また、リサイクルステーションについては、企画・設計デザインまで東洋製罐グループホールディングスとアルバルク東京で共同でプロデュースしている。
 ゴミの混在がリサイクルを行う上での一番の課題であるため、統一包材での提供、来場者の方が捨てやすく、回収業者も回収しやすいゴミ箱のデザイン・設計、回収後のリサイクル方法など、包材購入→提供→回収→リサイクルまで協議を重ね、リサイクルステーションの計画を進めている。

FFカップの実証実験について
 2025年2月1日~2日、アルバルク東京対琉球ゴールデンキングス戦が行われた代々木第一体育館にて、FFカップの実証実験を実施した。480個の提供数に対して171個のカップが回収され、35.6%の回収率となった。この実証実験により、内側のフィルムを分別することで食品用途の紙カップでもリサイクルが可能な紙資源として利用できることが確認されている。

 この結果を受け、2025年4月5日~6日に行われたアルバルク東京対千葉ジェッツ戦では、同じく代々木第一体育館にてFFカップの提供数を1040個に、回収場所も1カ所から3カ所に増やして検証を行った。結果、425個のカップが回収され40.9%の回収率となった。

目指すは「CUP to CUP(紙コップの水平リサイクル)」
 東洋製罐グループでは、紙コップの洗浄や回収を推進し、紙コップを水平リサイクルできる社会を実現するために、今後もさまざまな取り組みを実施していく。東洋製罐グループとアルバルク東京では、これまでアリーナに足を運んだファンに、自身でカップ洗浄機「Re-CUP WASHER」を使って洗浄・分別回収いただき、その紙コップを利用して再生紙コップを製造した。消費者自らが洗浄・回収した紙コップが再生紙コップとして生まれ変わるのは、国内初の取り組みとなる。この再生紙コップは、FFカップの回収実験の参加者やアンケートに回答いただいた方にノベルティとして配布した。

消費者自身が洗浄・回収した紙コップの一部を原料とした再生紙コップ

■東洋製罐グループホールディングスの大塚一男代表取締役社長のコメント
 包装容器は生活に必要なインフラですが、使い終わるとごみになります。東洋製罐グループは使用済みの容器をごみではなく“資源”だと捉えています。製品が生まれ、使われ、捨てられ、再生する全てのプロセスの中で、わたしたちは日々、品質と技術を進化させ、提供する必要があります。アリーナで利用する紙コップも大切な資源です。2025年秋開業のTOYOTA ARENA TOKYOにおいても、アルバルク東京様と一緒にRe-CUPプロジェクトを推進することで、多くの方の意識と行動変容につながると確信しております。
■トヨタアルバルク東京の林 邦彦代表取締役社長のコメント
 これまで「ALVARK Will」として社会的責任活動に取り組んでおり、2025年秋開業のTOYOTA ARENA TOKYOにおきましても「サステナビリティ」は重点テーマの一つとして掲げています。
 2022-23シーズンよりご支援いただいております東洋製罐グループホールディングス株式会社様と共に更なるリサイクルを促進し、会場で発生する廃棄物の全量リサイクルを目指してまいります。また、包材の市場シェアが高い東洋製罐グループホールディングス様と継続的に行っているリサイクルの取組みを通じて来場者の方々のリサイクルに対する意識が日を追うごとに向上してきていることを実感しており、更なるサステナブルな取組みを推し進め、TOYOTA ARENA TOKYOからリサイクルへの取り組み意識の向上と、新たな資源循環社会への実現に向けて尽力してまいります。

カテゴリー
コンバーティングニュース

PAGE TOP