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2024/8/20

【Packaging】GSIクレオスとハナガタ、植物由来防錆フィルム「BioCor」の自動包装システムを共同開発。ヨシワ工業が採用

　GSIクレオスは、同社が取り扱う植物由来（ココナッツなど）の原料を使用した防錆フィルム「BioCor（バイオコア）」の自動包装システムを、包装機械メーカーであるハナガタと共同で開発、この度、ヨシワ工業での採用が決定した。

　BioCorはドイツのMetPro社が開発した、植物由来の防錆成分を用いた人体や環境にやさしい防錆フィルム。これまで防錆フィルムの気化性防錆剤には人体に有害なアミンや亜硝酸塩が多く用いられてきたが、BioCorはそれらを一切使用しておらず、ココナッツに含まれる約2,000種類の成分から抽出した防錆成分に、クランベリー、ヤギのミルクを組み合わせることで、高い防錆性能を実現した。BioCorは欧州の防錆フィルム市場において既に高いシェアを占めており、多くの大手自動車メーカーに供給されている。

　今回、ハナガタと共同開発したBioCor自動包装システムは、世界で1万台以上販売されたベストセラー・L型包装システム「HP-30Zシリーズ」をベースとしており、自動段取り替え機構（製品の大きさに合わせて適正な製袋ができるよう、機械が自動的に設定を変更する仕組み）を付加することで、より生産性を高めている。また、BioCorの防錆効果をより発揮するための脱気機構も取り入れることで、「品質」と「生産性」を両立するシステムを実現した。さらに、従来の自動包装システムよりもシンプルな仕様にすることで、初期費用を抑えた上での導入を可能にした。
　ヨシワ工業では自動車向け鋳物部品の製造を行っており、中でも主力製品であるディスクローターの製造においては、重量が最大で12～13kgほどにもなる部品をこれまで手作業で梱包していた。今回のハナガタ社製BioCor自動包装システムの導入によって、作業者の負担軽減と生産効率の向上を実現するとともに、既存フィルムをBioCorに代替することで、人体や環境への負荷低減に大きく貢献する。
　今後、GSIクレオスはハナガタとの協働により、これまで手作業で鋳物部品を梱包していた自動車関連企業にBioCor自動包装システムを訴求していくとともに、金属加工を伴う様々な業界に向けて広く展開していく。また、本システムの販売活動を通じて「金属製品のロングライフ化」への取り組みを進め、「環境負荷の低減」と「持続可能な社会の実現」に貢献していく。

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