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2024/6/25
【People】マイクロ波化学の技術アドバイザーに、池田佳隆氏(前・量子科学技術研究開発機構 量子エネルギー部門長)が参画
マイクロ波化学は、量子科学技術研究開発機構の量子エネルギー部門長を昨年まで務め、フュージョンエネルギー(核融合)の研究開発において、大電力マイクロ波を用いたプラズマ加熱システムの開発をされていた池田佳隆氏を技術アドバイザーとして迎えた。今後、マイクロ波発振器開発についてのアドバイスをいただくことで、大出力の発振器開発を加速する。
マイクロ波化学は、成長戦略における注力事業として位置づけている製鉄含む金属製錬/鉱山プロセス事業を始め、ターコイズ水素製造、ナフサクラッキングといった、生産スケールの大きいプロジェクトを進めている。それらにマイクロ波の導入を進めるためには大出力の発振器が必要不可欠。
現在、大出力の発振器として、クライストロン・ジャイロトロンが存在するが、コストは高く、電気からマイクロ波に変換する効率も低いという課題を抱えている。一方で、よく使われるマグネトロンは、コストが低く、変換効率が高いものの、現行装置では出力の上限が100kWに留まる。
今後、大規模なプラントにマイクロ波を社会実装するためには、低コストで大出力かつ変換効率が良い発振器が求められ、同社でも2023年度より開発を本格化している。社内外問わず協力体勢を構築して取り組むためには関係者のネットワークが非常に重要。
この度、大出力の発振器におけるノウハウと産業界での人脈を多く持つ池田氏に参画いただくことでさらに開発を加速させ、2030年までに500kW~1MW級の発振器を完成させる予定。
また、事業を一層拡大するために、池田氏が長年携わってきた核融合分野についても助言を受ける。
<池田佳隆氏の略歴>
1982年東北大学工学研究科原子核工学専攻前期課程修了、1982年日本原子力研究所入所、高周波加熱システム開発に従事、1993年工学博士、2018年量子科学技術研究開発機構六ケ所研究所所長、2021年那珂研究所所長、2022年量子エネルギー部門長、2023年量子科学技術研究開発機構退職。
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