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2024/11/29

【Printing】サンヨー物産、捺染IJプリンター「FOREARTH」の初号機を印刷拠点へ導入

 京セラドキュメントソリューションズは、大阪に本社を置く縫製メーカーのサンヨー物産が、同社の捺染インクジェット(IJ)プリンター「FOREARTH(フォレアス)」の1号機を導入し、印刷拠点(南港工場兼配送センター)にて開所式を開催した。

 サンヨー物産は、和装・寝装リビング用品・衣料品などを取り扱う縫製会社であり、少量多品種の注文を自社ですばやく印刷、縫製して販売するビジネスを検討されていた。捺染における水使用、CO2排出など環境負荷について課題を感じていたところ、大がかりな設備を必要とせず、必要な時に必要な分だけ印刷可能で、水の使用を99.98%抑えた環境負荷の低い「FOREARTH」のコンセプトを知って共感いただき、導入に至った。
 今回導入された「FOREARTH」の運用においては、サンヨー物産のデザイン企画・立案を行うナレッジビートが生地のデザインを、サンヨー物産が印刷を担当する。同拠点を印刷事業だけではなく、実演施設として「FOREARTH」の先進性、環境性を身近に触れていただく場としても活用する予定。
 京セラドキュメントソリューションズは2023年5月に捺染IJ事業に本格参入を発表。FOREARTHの技術力、環境性を通じて、持続可能な捺染印刷業界の発展に貢献できるよう努め、さらに技術の力を駆使してさまざまな社会課題に対処し、新たな挑戦を通じて、より良き未来の実現に寄与することを目指す。
 捺染IJプリンター「FOREARTH」の特長は次の通り。
1)Water Free Concept
 水の使用量を限りなくゼロ※まで削減した生地印刷
2)Creative Free
 独自開発の水系顔料インクで柔らかな風合いと、高い堅牢性を両立。フルカラー印刷を多種多様な生地で実現
3)Location Free
 水資源に依存しない捺染で、設置場所を選ばず、適地・適量生産により、物流コストや在庫の削減に貢献

 「FOREARTH」は、生地の印刷時に水の使用量をほぼゼロにまで減らすことができるため、従来の捺染に必要な大型の前後処理機やスチーマーなどの設備機器が不要になる。そのため、エネルギー消費量とCO2排出量を大幅に削減することにも寄与する。さらに、繊維・アパレル業界で重要な生地の風合いを生かした柔らかい手触りを実現し、綿、シルク、ポリエステル、ナイロン、混紡など多種多様な生地への高精細な印刷が可能。
※FOREARTHは、印刷・乾燥のみで全工程が完了する。印刷工程では水を使用せず、ウォーターフリーを実現。また、機器のメンテナンスに使用する水の量にもこだわり、循環ベルト洗浄システムを搭載しており、搬送ベルトの洗浄水を循環システムでフィルタリングしながら再利用する。生地1㎏当たりの水使用量を0.02L(同社調べ 2022年)まで削減した。

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