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2024/9/19

【Printing】セイコーエプソン、印刷プロセスのデジタル化をリードするFiery社を完全子会社化

 セイコーエプソン(以下 エプソン)は、2024年9月19日、印刷業界向け Digital Front End(DFE、印刷データを処理・印刷プロセスを管理するためのソフトウエアおよびハードウエアの総称)サーバーおよびワークフロー・ソリューションのリーディングプロバイダーであるFiery, LLC(本社:米国、以下 Fiery 社)の全持分を、Fiery社の株主である Siris Capital Group, LLC(以下、Siris)の関連会社および Electronics For Imaging, Inc.から取得する契約を締結した。
 本件買収は、必要な規制当局の承認、およびその他の一般的な取引完了条件を充足した上で、2024年年内に完了する予定。Fiery社は本件以降、エプソングループ傘下に加わり、社名および組織は現体制を維持する。
 エプソンとFiery社はそれぞれ、デジタル印刷技術を活用して顧客の生産性を最大化するためのサポートに長年携わってきた。Fiery社の業界をリードする製品は、その優れた性能により30年以上にわたって各印刷会社から信頼を得ており、Fiery社のソフトウエア、サーバー、ワークフロー・ソリューションは、エプソンの戦略的ビジョンとハードウエアのリーダーシップを補完し、世界中のデジタル印刷の成長を加速させる。
 エプソンの小川恭範代表取締役社長は次のように述べている。
 「このたび、Fiery社をエプソングループへ迎え入れられることを大変うれしく思います。今回の契約締結が、当社の商業・産業印刷領域における成長にとどまらず、アナログ印刷市場のデジタル化の加速と革新に寄与できると確信しております。今後、Fiery社とともにお客様のビジネスへのさらなる貢献と企業価値向上に努めてまいります」
 Fiery社のToby Weiss CEOは次のように述べている。
 「エプソンによるFiery社の買収は、当社が印刷業界全体で発展を実現するために非常に重要な役割を示すものです。DFEとワークフロー・ソリューションのリーダーとして、Fiery社はパートナーの皆様がお客様に最高の製品を提供できるよう長年にわたり、ともに歩んで参りました。今後はさらにエプソンの戦略的ビジョンの下でその取り組みを発展させていきます。エプソンは印刷業界を代表する企業であり、エプソンファミリーに加わることで世界中のデジタル印刷の成長をともに推進できることをうれしく思います」
 Sirisの共同設立者兼Managing PartnerのFrank Baker氏は次のように述べている。
 「SirisはFiery社と素晴らしいパートナーシップを築いてきましたが、プリンター業界においてミッションクリティカルな技術を提供する企業としてFiery社を継続的に発展させるためには、エプソンこそ理想的なオーナーと考えています」
■Fiery社について
 Fiery社は、世界中の印刷業界向けにDFEとワークフロー・ソリューションを提供するリーディングカンパニー。全世界で200万台以上のDFEが導入されている顧客ベースを擁し、幅広いプロダクション印刷デバイスで高速パフォーマンス、美しいカラー表現、卓越した印刷品質を実現する革新的なソフトウエアとクラウドベースのテクノロジーを提供している。同社の革新的なソリューションは、商業印刷、工業印刷、パッケージング、サイン・ディスプレイグラフィック、セラミック、建材、テキスタイル等さまざまな業界セグメントで導入されている。30年以上にわたる優れたサポートとサービスを通じて、Fiery社は顧客、ディーラー、パートナーと比類ないコミュニティを築いている。
■Sirisについて
 Sirisはミッションクリティカルなテクノロジー・インフラを提供する企業への投資を対象とする大手プライベート・エクイティ・ファーム。Sirisは専属のエグゼクティブ・パートナーのネットワークを活用して投資機会を特定し、戦略的・経営的価値の向上を推進している。New YorkとWest Palm Beachを拠点とし、2023年12月31日現在の運用資産は約70億ドル。

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