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2025/5/19

【Printing】ブラジルのプルアル・インダストリア・グラフィカ社、ハイデルベルグのシートフェッドソリューションを初導入

 南米最大級のオフセット印刷会社であるブラジルのプルアル・インダストリア・グラフィカPlural Indústria Gráfica)社(プルアル)は、書籍、雑誌、カタログの生産に特化しており、商業印刷やセキュリティ印刷の分野でも事業を展開している。これまで同社は一貫してウェブオフセット印刷技術を採用してきた。生産はサンタナ・デ・パルナイバ(サンパウロ州、ブラジル)の工業団地にある3万3500m2の工場で行われている。
 同社は、ブラジルのメディア企業Folha-Groupと印刷会社Quad/Graphics USAの合弁企業として、現在の形で設立された。

スピードマスターXL106と第4世代カットスターが稼働開始
 プルアルは、最先端のテクノロジーと最新の設備を駆使し、市場に卓越した製品を提供することを目指している。同社は創業以来初めて、シートフェッドオフセット印刷テクノロジーに投資し、2025年2月にハイデルベルグの「スピードマスターXL106-8-P+L 」の稼働を開始した。このモデルはコーティングユニットを搭載した8色両面印刷機で、第4世代カットスターがロールから印刷機に給紙する構成は、枚葉オフセット印刷機の利点も活かしつつ、ロール紙の価格優位性を活用できるため、ウェブオフセット印刷工場にとって特に魅力的な選択肢と言える。

左から右:ピーター・エンス氏(プルアル社顧問)、シルビア・モンテス氏(ハイデルベルグ ブラジル社長)、Dr. ダヴィッド・シュメディング(ハイデルベルグ テクノロジー&セールス部門最高責任)、カルロス・ジャコミン氏(プルアル社 CEO)、ロジェリオ・コルデイロ氏(プルアル社 CFO)、ウェリントン・マーティン氏(プルアル社 COO)。100台目の第4世代カットスター の前で

 「従来のウェブオフセット印刷会社は、グローバルトレンドである短納期印刷をコスト効率よく実現するためのソリューションをますます求めています。プルアルがハイデルベルグの枚葉オフセット印刷機とカットスターテクノロジーへの投資を決定したことは、ハイデルベルグのソリューションがこの顧客層にとっても非常に魅力的であることを示しています」と、ハイデルベルグのテクノロジー&セールス部門最高責任者であるDr.ダヴィッド・シュメディングは述べている。「特に、当社のカットスターテクノロジーは、比較的小ロットの生産をコスト効率良く効率的に実現します」と続ける。
 プルアルで稼働中のカットスターは、2020年の市場投入以来、ハイデルベルグの工場から出荷された第4世代のロールシーターとしては100台目にあたり、2000年のシリーズ生産開始以降、累計500台目のカットスターとなる。 
 第4世代カットスターは、プリネクトワークフローとプリネクトプレスセンターXL4コントロールステーションに統合されており、インテリスタート3アシスタンスソフトウェアとプリセット値により自動的に設定される。これにより、前準備時間を最大50%短縮できる。

ハイデルベルグ、顧客の多様なニーズに対応するソリューションを提供
 新しいスピードマスターXL106は、反転ユニットを搭載し、毎時1万8000枚の印刷速度を誇り、プルアル社が厳しい市場環境において製品とサービスのラインナップを大幅に拡大する目標の実現を可能にしている。同社はまた、大量生産向けであるウェブオフセット印刷機の運用ではこれまで参入できなかったセグメントへの進出を目指している。「スピードマスターXL106への投資により、当社はお客様の独自のニーズに応えています。専門出版社や公共機関は、ウェブオフセット印刷の標準的な生産ロットよりも少ないロットで印刷される教科書や教材を必要としており、当社ではこれらの製品を経済的に生産するには枚葉オフセットテクノロジーが不可欠だと考えています」と、プルアル社社長のカルロス・ジャコミネ氏は述べている。「当社のお客様は、最高品質、競争力のある価格、そして納期厳守を望んでいます。スピードマスターXL106の素早いジョブチェンジと、ハイパフォーマンスの高稼働率により、当社は顧客の期待に応えることができます」。
 スピードマスターXL106により、プルアル社は、より幅広い原反に対応した印刷物を市場に提供することが可能になった。カルロス・ジャコミネ氏は、書籍用の厚紙封筒に加え、スピードマスターXL106が可能な表面加工の選択肢についても触れている。また、ハイデルベルグの枚葉オフセット印刷機と組み合わせたカットスターを使用することで、様々な厚みのロール紙を経済的に扱える点も大きなメリットだと述べている。

AIアシスタントが完全自動オフセット印刷プロセスを強化
 プルアル社で稼働中のスピードマスターXL106は、ハイデルベルグがdrupa 2024で発表した新しいピークパフォーマンスジェネレーションのモデル。この印刷機は、Push to Stopでの完全自動運転印刷を可能にする設計で、プリネクトプレスセンターXL4を介して制御される。ハイデルベルグがさらに進化させたAIアシスタントは、新しい制御ステーションの際立った特徴の1つ。例えば、ジョブチェンジを迅速に実行するため、インテリスタート3はデジタルデータを活用し、ルールに基づいてオペレータの介入なしに前準備手順を正確に調整する。オペレータは、ウォールスクリーンXL上で個々の前準備手順の進捗状況をモニタリングできる。AIを活用したアシスタントは、大量のデータを分析し、複雑な生産パラメータを自動的に設定するアルゴリズムを基に動作する。生産中は、すべてのプロセスが自動的にモニタリングおよび制御され、ほぼ人間の介入なしに進行する。「第4世代カットスターの開発では、特に薄紙の生産におけるお客様のニーズの拡大に焦点を当てました。お客様は生産速度が最大30%向上し、用紙搬送がより安定し、自動化がさらに進み、メンテナンスの必要性が削減されるというメリットを実感していただけます」と、シュメディング氏は述べている。

ハイデルベルグのカットスターテクノロジーにより、比較的低コストのロール紙を扱うことができるようになった。これにより、従来のウェブオフセット印刷会社でも短納期生産におけるコスト効率の高いソリューションを提供できるようになる
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