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2024/9/27

【Printing】旭化成の水現像フレキソ樹脂版「AWP」、伊藤園「健康ミネラルむぎ茶(ティーバッグ)」のパッケージの製版に採用。グラビア印刷方式と比較して約14%のCO2排出量削減に貢献

<2024年9月27日、東京&ベルギー・ブリュッセル発>アサヒフォトプロダクツの親会社である旭化成は本日、同社のAWP™水現像型フレキソ樹脂版が2024年6月に伊藤園の「健康ミネラルむぎ茶(ティーバッグ)」の包装印刷に採用されたと発表した。

 旭化成は、京都府向日市に本社を置く佐川印刷(本社:代表取締役会長兼社長 木下宗昭氏)とシズトク(本社:本社:静岡県藤枝市:代表取締役社長 尾入壽彦氏)と協業し、下記の点から従来の油性グラビア印刷、ドライラミネート方式と比較して14%のCO2排出量削減に貢献する。

水性フレキソ印刷と水現像版「AWP™」の組み合わせによる印刷技術の確立
 水性フレキソ印刷は、溶剤インキを多く使用するグラビア印刷に比べVOC排出が低いこと、また水性インキは低温での乾燥ができ、乾燥工程で消費されるエネルギーが少なくなることなどからCO2排出量が削減できる。さらに印刷樹脂版においても水現像版は、水をベースにした現像液を使用するためVOCを含む有機溶剤の使用を避けることができ、これに伴うCO2排出を削減できる。

フィルムラミネーションにおいて無溶剤型接着剤を使用
 無溶剤型接着剤を使用するラミネートを採用。また、常温での硬化が可能で乾燥工程も不要なことからCO2並びにVOC排出を削減する。
 現在、国内のパッケージ印刷においてはほとんどが油性グラビア印刷となっていますが、近年、環境への意識の高まりからフレキソ印刷が注目をされており、特に印刷プロセスで溶剤を使用しない水性フレキソ印刷への関心が高まっている。
 このたび、従来は油性グラビア印刷を使用していた「健康ミネラルむぎ茶(ティーバッグ)」のパッケージにおいて、水性フレキソ印刷と水現像版「AWP™」を組み合わせ、印刷プロセスにおいて溶剤を使用しない水性フレキソ印刷が採用となった。
 この水性フレキソ印刷による二酸化炭素排出量とVOC排出量の削減量の計算には、サステナブル経営推進機構(SuMPO)日本フレキソ技術協会(FTAJ)日本印刷インキ工業会のデータを使用している。特に SuMPOデータベースに含まれる、原材料からの製品ライフサイクルにわたる総排出量を比較する場合、印刷機等機械のそれぞれの電力消費量と使用される溶剤の種類と使用量に基づいて計算が行われた。印刷およびラミネート工程で算出した場合、水性フレキソは溶剤ベースのグラビア印刷と比較して約 58.8%の削減を達成した。この包装印刷を年間6バッチ生産すると、約724本の杉の木の年間吸収量に相当するCO2排出量が削減される。
 旭化成は、“世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します”をグループミッションに掲げており、今後も水性フレキソ印刷および水現像版「AWP™」の普及に努め、パッケージ印刷の現場から溶剤を無くすことで印刷現場の環境負荷を低減し、持続可能な社会の実現に貢献していく。
 旭化成のAWP™水現像型フレキソ樹脂版および製版処理システムなど、世界中の人々の暮らしと暮らしに貢献するアサヒフォトプロダクツの製品やソリューションの詳細については、www.asahi-photoproducts.comを参照。

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