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2025/6/3
【Printing】HP、デジタル印刷を変革する新インテリジェント・オートメーションソリューション発表
HPは、米国カリフォルニア州で開催されたイベント「Dscoop Edge Long Beach」にて、1000人を超える印刷業界のリーダーを前に、新しいインテリジェント・オートメーション機能を搭載した「HP Nio」のほか、「HP PrintOS」「HP Site Flow」「HP Brand Centre」に加わった新機能を発表した。新ソリューションや新機能は、日本でも順次提供予定。このたびの発表はDscoopの20周年記念とも重なり、過去20年間におけるデジタル印刷の著しい進歩と、業界の将来に向けたHPの継続的なビジョンを共有する場となった。
HP Industrial Printのシニアバイスプレジデント兼事業部長であるハイム・レヴィット(Haim Levit)氏は次のように述べている。「HPとDscoopとのコミュニティは、20年間にわたりデジタル印刷の変革を進め、品質、多機能性、生産性、コスト効率性、持続可能性における基準を高めてきました。今年、Dscoopにて私たちはその伝統を称え、新しい旅路へと乗り出します。AIが現在の印刷業界に革命をもたらすことで、印刷機の自律化が進み、制作から納品までのワークフローがつながり、自動化され、統合されるという、新時代の幕開けです」。
ワークフローを再定義するAIイノベーション
「HP Nio」は、業務効率の向上とワークフロー全体のデータ統合を可能にする次世代の印刷業界向けAIエージェント。「HP PrintOS」をプラットフォームとする「HP Nio」は、リアルタイムな知見と予測分析の提供により、印刷リソースの最大化と生産性の向上を実現するデータ主導インテリジェンスにより顧客の事業を支え、成長への新たな道を切り拓く。
「HP Nio」は、「HP PrintOS」と直接連携し、リアルタイムのデータ、生産に関するインサイト、その時々で必要な情報を1カ所にまとめて表示する。Print BeatやKnowledge Zoneのようなツールを使用することで、「HP Nio」は印刷に特化した専門的なガイダンスを提供する。今後、「HP Nio」は「HP Site Flow」などの他のHP PrintOSアプリと統合されることで、ワークフローの自動化サポートや、次に取るべきスマートで実用的なアクションの提案ができるようになる。最終的にはインテリジェントな共同制作者として、PrintOS体験を強化し、印刷ワークフローの始めから終わりまでの自動化を支援する予定。
HP Industrial Printのソフトウェア&ソリューション部門VP兼ゼネラルマネージャーであるジョアン・ペレツ・ペリコット(Joan Perez Pericot)氏は次のように述べている。「AIの進歩により、かつて不可能だった分野の自動化が可能になり、印刷における自動化の限界に挑戦できるようになりました。本日の発表は、オペレーターの介入を最小限にしながら生産現場全体をエンドツーエンドで自動化、制御するというHPのビジョンの実現に向けた継続的な取り組みを示すものです」。
HP Indigoデジタル印刷機のAIが、印刷の効率性と生産性をさらに高める
業界イベント「drupa 2024」にてHP Indigoデジタル印刷機と併せて紹介したAutomatic Alert Agent(AAA 2.0)、Print Mode Preflight、PQ MaestroなどのHPのAI対応ソリューションは、HP Indigoデジタル印刷機のAI技術の中核として、顧客の印刷効率の大幅な向上を支援する。これらの革新的ソリューションは、バリューパックの一部として2025年7月にリリースを予定している。
HP Indigoのバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるノーム・ジルベシュタイン(Noam Zilbershtain)氏は次のように述べている。「デジタル印刷をノンストップの世界に変革し、無限の可能性を解き放ち、お客様に卓越した体験を提供するというHP Indigoのビジョンは、世界中のお客様の現場で現実のものとなりつつあります。HPの世界中の大口顧客や戦略顧客の間で、drupaで紹介した新しい印刷機の導入が進んでいます。印刷機に組み込まれたAIベースの主要ツールの活用により、お客様は業務を簡素化し、効率性を高めています。これは単なる序章にすぎません。私たちは印刷機を導入するたびに、デジタル印刷の未来を切り拓いているのです」。
HP PrintOSとHP Site Flowの強化機能
HPは、インテリジェント・オートメーションのビジョンを実現するため、HP PrintOSポートフォリオに最新鋭の機能を搭載すべく、研究開発への投資を続けている。たとえば、強化された「HP PrintOS Creativity Power Pack」の場合、構成要素の1つである「HP SmartStream Designer」には、Adobe CC2025への対応、Amazon Transparencyコードの統合、バリアブルデータプロジェクト内でAIイメージを生成できるBria.ai機能の追加など、さまざまな新機能が追加され、高度にパーソナライズされ拡張性に優れたキャンペーンの制作を支援する。
「HP Indigo 120Kデジタル印刷機」と「HP Indigo 18Kデジタル印刷機」には、「HP Quality Power Pack」も提供する。これにより、印刷業者やコンバーターはオペレーターの介入なく全自動で数分のうちに業界標準の色を再現し、印刷機の稼働率を向上させることができる。
「HP Site Flow」の新機能は、印刷業者やコンバーターがオーダーを効率的に追跡し、より迅速なワークフローを実現するための支援を行う。以下の機能が利用可能となる。
・再印刷ジョブのデータをフラグ付きの項目表で取得
・カスタム印刷プランで複雑なワークフローを自動化
・ShipStation APIの統合により、100以上の運送業者との連携を数日間で実現
・Mintsoftとの統合により、高度でインテリジェントなピッキング機能や倉庫管理機能を活用
自動化でブランドとのシームレスな連携が可能に
HPは、印刷業者/コンバーターとブランドとの間を効率的に仲介し、オンボーディングの迅速化とオーダー追跡の改善を可能にするプラットフォーム「HP Brand Centre」の改善と普及を進めている。このソリューションは、ブランドの製品カタログの管理と共有の全体的な効率性を高め、オンボーディングプロセスを数日にまで短縮し、請求、印刷、サービス契約を一元的に管理することを可能にする。
Crescent Print LtdのコマーシャルマネージャーであるPaschal Edwards氏は次のように述べている。「HP Site FlowやHP Brand Centreの統合は、当社のビジネスにとって画期的なことでした。わずか2週間のうちに最初のブランドのオンボーディングに成功し、新規注文を4万件処理して、ピークシーズンの生産量を更新しました。Site Flowがもたらすシームレスな自動化と拡張性により、当社は長期的な成功に向けた道筋をつけることができました。さらに多くのブランドに、自信を持って提供する準備が整ったところです」。
HPは、「HP Brand Centre」のインテリジェントなプラットフォームに、Zazzle、Minted、Printerpix、Mixamの4ブランドを新たに追加した。これにより、同ブランドは競争の激しい市場において収益の拡大、業務の迅速化、可視性の向上、管理の簡素化といったメリットを享受できる。
さらにHPは、「HP Business Centre」の提供開始についても発表した。この新たなソリューションにより、顧客は財務管理機能を強化し、情報に基づく意思決定や業務の最適化を図れるようになる。この新しいソリューションはHP PrintOSの環境を強化するもので、印刷消耗品の寿命スコアのオンライン監視、印刷パフォーマンスの追跡、請求書の包括的な管理などの機能を備え、組織の効率性向上と自動化を促進し、よりスマートな印刷業務の実現を可能にする。
HPのエンドツーエンドなソリューションをDscoop Edge Long Beachの会場で披露
Dscoop Edge Long Beachの会場では、「HP Indigo 120Kデジタル印刷機」と「HP Indigo 18K HDデジタル印刷機」によるフル生産ラインの実演を通じて、その幅広い汎用性と生産性が披露された。これらの革新的な印刷機とAIベースのソリューションは「drupa 2024」で発表されたもので、すでにアナログ印刷からデジタル印刷への移行を再定義する存在になりつつある。操作しやすく、印刷品質が一貫して高く、1日当たり数百もの印刷ジョブに対応できるこれらの印刷機は、ノンストップのデジタル印刷における卓越性の新基準を打ち立てている。


さらにHPは、フィニッシング機器パートナーのNobelus、Duplo、Z360の協力のもと、CanvaとPrintboxとのコラボで、「HP Indigo 18Kデジタル印刷機」を使用したウェブからの大規模な直接印刷体験を初めてライブで紹介した。会場では、ポスター、グリーティングカード、スポーツトレーディングカード、さらにはフォトアルバムをリアルタイムに作成し、パーソナライズした。
持続的な印刷へのコミットメント
「HP Sustainability Amplifierプログラム」*1は、新しいCO2計算ツールで環境への影響を測定し、CO2削減ができるよう企業を支援している。2024年11月に提供を開始して以来、1000社を超える産業印刷・大判印刷業者がこのプログラムと前述のツールを活用している。HP Indigoデジタル印刷機の新しいCMYK+やPIP+などの消耗材は、高い印刷品質を維持しながら、CO2の排出量を最大16%*2低減し、廃棄物、時間、スペースを削減する。
*1 「HP Sustainability Amplifierプログラム」は、自己評価、各種リソース、HPバッジによる認定を通じて、顧客が環境への影響を低減できるよう支援する。公式のエコラベルではない。
*2 HP Indigoシリーズ4の印刷ジョブ炭素排出量計算ツールに基づき、主要消耗品の消費量とドイツ拠点への輸送を含む。
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