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2025/12/8
【Recycle】城東リプロンと清水建設、建設現場から発生した廃プラスチックを雨水貯留槽の構造体にマテリアルリサイクル
城東リプロンは、清水建設 と協業し、日本道路と伊藤忠プラスチックスの協力を得て、清水建設の建設現場で回収した廃プラスチックをプラスチック製雨水貯留槽(ハイドロスタッフ)の構造体にマテリアルリサイクルし、清水建設の建設現場に戻す取り組みを開始した。

樹脂製品の製造工場で発生した不良品/端材などの未製品の廃プラスチックを原料とするリサイクル材(PIR 材)は、品質が安定している事もあり50 年以上前から再生プラスチックとして産業分野でマテリアルリサイクルされてきた。一方、消費者使用済みの製品の廃プラスチックは、汚れや異物が多く、複数の樹脂製品が混在して品質も安定しにくいため、リサイクル材(PCR 材)としての利用が難しく、マテリアルリサイクル拡大の課題となっています。その中でも、建設現場由来の廃プラスチックのマテリアルリサイクル率はさらに低い状態であった。
城東リプロンは、1988 年より再生プラスチックのマテリアルリサイクルに取り組んできた(2016 年に3R 推進協議会より3R 推進功労者等表彰「経済産業大臣賞」を受賞)。原料調達から材料配合設計/コンパウンド化(材料造粒)/射出成型/組立まで自社で一貫製造しているノウハウを活かし、清水建設の建設現場内で高度分別され、再資源化事業者(リサイクラー)で材料化した廃プラスチックを、プラスチック製雨水貯留槽の構造体にマテリアルリサイクルできるように、材料配合設計/現物試作試験を行い、使用方法を確立した。
プラスチック製雨水貯留槽として利用する事で、1 つの物件で大きさによっては数トン~数十トンの廃プラスチックをマテリアルリサイクルできる。また、⾧期間(一般的に50 年以上)地中に埋められて使用されるため、消耗財とは違い、廃プラスチックを⾧期間安定的に固定でき、環境への貢献度も高い用途となる。
今後、雨水貯留槽への利用を拡大するとともに、さらに新たな材料開発・製品開発も進めて、雨水貯留槽以外の用途にも展開していく事で、建設現場由来の廃プラスチックの更なる利用拡大を促進し、資源循環社会の実現に寄与していく考えだ。
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