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2024/9/28

【REPORT】三菱総合研究所、東京大学と共同で「持続可能な燃料」公表

 三菱総合研究所(MRI)は、東京大学グローバル・コモンズ・センター(東大CGC)と共同で、水素・合成燃料・バイオ燃料を始めとする「持続可能な燃料」が日本のネットゼロ実現に果たす役割についてレポートを公表した。
 東大CGCは日本企業有志と2021年11月に、日本の脱炭素の道筋を描く産学連携のプラットフォーム、ETI-CGC(Energy Transition Initiative – Center for Global Commons)を設立し、脱炭素社会の実現に向けたレポート作成やイベント開催に取り組んでいる。
 MRIは2023年から同活動に参画し、東大CGCと共同で日本のネットゼロ(温室効果ガス排出量の実質ゼロ)実現に向けた議論と分析を進めてきた。
 同レポートでは、主に水素・合成燃料・バイオ燃料を始めとする「持続可能な燃料」をテーマに、特に移動体セクター(運輸部門)に着目し、MRIが開発したエネルギー需給モデル(MRI-TIMES)を用いたエネルギー需給分析を実施。分析結果の主なポイントは以下の通り。
1. 移動体セクターでは「持続可能な燃料」利用と「電動化」は相互補完的な役割を持つ
2. エネルギー安定供給のためには持続可能な燃料のサプライチェーン構築が必須
3. 持続可能な燃料の活用は、社会費用低減に寄与する
 上記分析結果を踏まえ、持続可能な燃料の活用に向けた提言として、
1.国内での利用環境整備
2.戦略的パートナーシップの構築
3.グローバルでの炭素循環を進める国際的な枠組み構築
の3点をレポートにまとめた。
 MRIはこれまで、日本における現実的なネットゼロ実現に向けた政策提言に精力的に取り組んできた。東大CGCとの取り組みを機に、政府・企業・学術機関等のステークホルダーとの連携をさらに深め、より社会価値の高い研究・提言活動の実践を目指す。

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