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2025/10/14

【RO膜】東レ、安定運転と省エネルギーを両立する業界最高レベルの逆浸透膜の販売を開始

 東レ、東麗膜科技(佛山)(本社:中国・広東省佛山市、以下「TMFC」)、および東麗先端材料研究開発(中国)(本社:中国・上海市、以下「TARC」)は共同で、産業廃水の再利用や下水処理に最適な新しい逆浸透(RO)膜「TLF-400ULD」を開発した。今後、東レおよび藍星東麗膜科技(北京)(本社:中国・北京市、以下「TBMC」)を通じてグローバル市場への展開を進め、水資源の利用効率向上を目指す。

 「TLF-400ULD」は、東レ独自の製膜技術と流路設計により、従来製品と比較して高い塩除去率を維持しながら、透水性および耐薬品性の向上を実現した。さらに、汚れの堆積による差圧の上昇を大幅に抑制することに成功した。
 東レの革新的な膜設計により、透水性を高めつつ、洗浄時の薬品に対する耐久性を従来比約2倍に向上させることで、膜の劣化による性能低下を抑制し、加えて、詰まりにくいエレメント構造の採用により、汚れの堆積を抑え薬品洗浄頻度削減にも貢献する。
 これらの特長により、運転エネルギーを約10%削減しつつ、安定した長期運転を実現した。運転管理の容易化に加え、膜の交換頻度の削減も期待される。

 世界的に水資源の不足が深刻化する中、幅広い原水に対応可能で効率的かつ環境負荷の少ない水処理技術へのニーズが高まっている。同製品は、運転効率と省エネルギー性を両立した次世代ソリューションとして、世界各地の水処理現場における省エネ・省資源利用の運転プロセスの構築に貢献することが期待される。

 特に中国では、政府の「循環経済の発展に関する第14次5カ年規画」注1)に基づき、水質汚染対策としての水処理膜の需要が一層拡大しています。東レはTBMC、TMFC、TARCの3社を中心に、中国国内において研究から技術開発・生産・販売まで一貫した体制を整備している。これら3社が連携し、現地のニーズに即した最適なソリューションを提供するとともに、世界各地に展開する東レ水処理グループとも協力し、同製品をはじめとする最先端の水処理膜技術と迅速で的確な技術サービスの提供を通じて、世界の水問題の解決に貢献していく。


製品の特長

  • 超低圧損設計:差圧上昇を当社従来品比約50%抑制し、省エネルギー運転を実現
  • 洗浄頻度削減:同社従来品比で洗浄サイクルを約50%延長
  • 耐薬品性向上:同社従来品比で耐薬品性を約2倍に向上し、長寿命化を実現
  • 高透水性能:従来品比約10%向上

超低圧損・高耐薬品性逆浸透(RO)膜エレメントの仕様】

型式TLF-400ULD
塩除去率99.8%
透過水量43.5 m3/d
公称膜面積400 ft2
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※測定条件:
 給水圧力:1.55 MPa, 給水温度25℃
 給水濃度:2,000 mg/L as NaCl, 回収率15%, 給水pH7

注1)中国政府は「循環経済の発展に関する第14次5カ年計画(2021~2025年)」において、以下の目標を掲げています。
 ⅰ)年間水使用量の上限:全国で6,400億立方メートル以内に抑制
 ⅱ)水使用効率の向上:
  単位GDPあたりの水使用量を2020年比で16%削減

  工業付加価値1万元あたりの水使用量も同様に16%削減
  農業灌漑水の有効利用係数を0.58以上に引き上げ
 ⅲ)非伝統的水資源の活用:海水淡水化や下水再利用などを含む非伝統的水の使用量を増加


Toray RO製品サイト:
https://www.water.toray/ja/products/ro/ (日本語)
https://www.water.toray/products/ro/ (英語)
https://tbmc-bj.com/Product/ (中国語)

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