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2025/5/1

【RPF】エー・ディー・ピー、使用済み昇華転写紙の再生可能エネルギー化に成功

 エー・ディー・ピーは、環境に配慮し、持続可能な社会の実現を目指すアパレルプリント業界のリーダーとして、マテリアルリサイクルが難しい使用済み昇華転写紙に対する新たな解決策を提案する。石坂産業および埼玉県産業振興公社と共に、使用済み昇華転写紙をRPF(Refuse Derived Paper and Plastics Densified Fuel)に変換することに成功し、業界初となるこの取り組みを通じてサーキュラーエコノミーの実現に貢献する。

 エー・ディー・ピーは、石坂産業および埼玉県産業振興公社の3社共同で、マテリアルリサイクルが困難な「使用済み昇華転写紙」の問題をアパレルプリント業界で初めてRPF化によって解決することに成功した。

【RPFとは】

 「RPF」とはRefuse Derived Paper and Plastics Densified Fuelの略称であり、主に産業系廃棄物の中から、マテリアルリサイクルが困難な古紙や廃プラスチックを主原料とする固形燃料。石坂産業で生産されるRPFは品質が安定しており、不純物混入が少ないため、塩素ガス発生によるボイラー腐食やダイオキシン発生のリスクがほとんどない。さらに、石炭などの化石燃料の代替として熱効率が高く、熱量コントロールも可能で、大手製紙会社などでも再生可能エネルギーとして活用されている。

【昇華転写プリントの問題点】

 スポーツユニフォームやアパレルのカラフルなプリントでよく使用される昇華転写プリントは、専用の昇華転写紙にインクジェットでプリントし、ポリエステル繊維に熱と圧力を加えてインクを気化させて染色する方法。この際に発生する使用済みの昇華転写紙は、インクが紙に残るため再生紙として利用できず、誤って古紙回収に混入すると再生紙加工業者にとって非常に困難な問題となる。具体的には、A4サイズ1枚の昇華転写紙が混入すると約100トンの損紙が発生する。これまで製紙工場では、大量の白板紙が損紙として処理されてきましたが、この問題に気づかず古紙回収されると、発見が難しく排出段階での除去が必要になる。また、一般家庭においても、海外から輸入した商品を購入した際、型崩れ防止のために使用済み昇華転写紙が詰め物として使用されることがあり、その場合にはそのまま古紙として回収されてしまうこともある。

【解決策】

 このような使用済み昇華転写紙の問題を解決するため、埼玉県産業振興公社からアドバイスを受け、産業廃棄物の再生可能エネルギー化に特化した石坂産業と当社が連携し、アパレルプリント業界に先駆けて、単に焼却処分するのではなく、昇華転写紙の製造元などでも再生可能エネルギーとして利用できる「RPF」という形にすることで、サーキュラーエコノミーの実現に貢献できるようになった。

使用済み昇華転写紙の再生可能エネルギー化によるサーキュラーエコノミー

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