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2024/8/2
【SAF】出光興産、徳山事業所におけるHEFA-SAF製造プロジェクトのFEED移行
出光興産は、徳山事業所でのHEFA※1技術によるSAF(持続可能な航空燃料)製造プロジェクトについて、FS(Feasibility Study:事業化調査)※2を完了し、次のフェーズであるFEED(Front-End Engineering & Design:基本設計)※3に移行することを決定した。2030年までの年間50万kLの国内供給体制の構築に向け、徳山事業所において年間25万kLのSAF生産を2028年度から開始することを目指す。
FSでは徳山事業所内における建設候補地の検討、所内設備への建設影響や工程・工期の確認などを行ってきた。FSを完了し、実現性を有するとの結論に至ったことを受け、FEEDに移行する判断をした。HEFA-SAF製造設備は2028年度の完工・運転開始を目指している。原料には廃食油、獣脂等の廃棄物原料や大豆油、将来的にはポンガミア等の油糧植物といった、GHG(温室効果ガス)削減率の高い複数の油脂を活用する計画。
出光興産は、2030年までに日本のエアラインによる燃料使用量の10%をSAFに置き換えるという日本政府および航空業界の当初目標実現のために、年間50万kLのSAF供給体制の構築を目指す。千葉事業所でのグリーン・イノベーション基金を活用したATJ※4技術導入による実証生産(年産10万kL)、徳山事業所でのHEFA技術による生産(年産25万kL)、同社が参画する海外プロジェクトからの供給(年15万kL)に向けた取り組みを進め、航空燃料の脱炭素化に貢献していく。
※1 HEFA(Hydroprocessed Esters and Fatty Acids)
植物油などを水素化処理して得られる水素化エステル・脂肪酸からSAFを製造する技術・プロセス。SAF の国際規格「ASTM D7566 Annex2」として認証されている。
※2 FS(Feasibility Study)
プロジェクトの実現可能性を事前に調査・検討すること。
※3 FEED(Front-End Engineering & Design)
FSの後に行う基本設計。プロジェクトにおける課題、リスク、費用などをより詳細に精査し、プラントの基本仕様を決定すること。
※4 ATJ(Alcohol to Jet)
エタノールなどから SAF を製造する技術・プロセス。SAF の国際規格「ASTM D7566 Annex5」として認証されている。
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