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2024/12/10
【SPE Automotive Innovation Awards】エンバリオとフォード、「プラスチックの最も革新的な利用」賞受賞。従来のステンレス鋼製部品をXytron PPSに置き換えることで、重量を約3割削減
高機能樹脂材料の世界的リーダーであるエンバリオ(本社:ドイツ・デュッセルドルフ)は、米国の大手自動車会社フォード・モーター・カンパニーと共同で開発した、排気ガス再循環(EGR)システム用部品が第53回SPE自動車イノベーション賞の「素材」部門で「プラスチックの最も革新的な利用」賞を受賞した。
SPE Automotive Innovation Awardsは自動車業界における、プラスチック使用における最大規模の賞で、53回目にあたる今年の賞は、米国ミシガン州で開催された授賞式で発表された。
受賞理由は、EGRシステムの重要な部品であるコールドチューブとディフューザーに、エンバリオの革新的な熱可塑性樹脂 「XytronTM PPS」を採用したことによる大幅な軽量化と性能向上。
従来のステンレス鋼製部品をXytronTM PPSに置き換えることで、重量を28%削減することに成功した。
XytronTM PPSは、最高200℃の高温とpH2.2という強酸性環境にも耐える優れた耐薬品性を備え、長期的な耐久性を実現する。さらに、この新設計により、ガスケットやOリングなどの部品が不要になり、部品点数が削減され、EGRシステム全体の簡素化、製造・組立工程の効率化、そして大幅なコスト削減にも貢献している。
エンバリオのアプリケーション開発エンジニア、ラス・ブルームフィールド氏は、「この受賞は、エンバリオの素材開発における革新性とチームワークの賜物です。フォード・モーター・カンパニー、Sogefi、Viking Plasticsとのパートナーシップの成功を示すものです」と述べている。
SogefiはEGRアセンブリの1次サプライヤー、Viking PlasticsはXytronTM PPS製EGRチューブの成形を担当し、今回の受賞に大きく貢献した。
エンバリオの米国コマーシャルディレクター、グレース・ショーウォルター氏は、「この受賞は、イノベーションの限界に挑戦し、協力関係を築くというエンバリオの姿勢を明確に示しています。この偉業を成し遂げたチームとパートナーを大変誇りに思います」と付け加えた。
■エンバリオ(Envalior)について
エンバリオはオランダのトップ化学メーカーの1つ「DSM」の樹脂部門「DSMエンジニアリングマテリアルズ」と、ドイツの特殊化学品メーカー「ランクセス」の樹脂部門「ランクセスハイパフォーマンスマテリアルズ 」によって2023年4月に設立された。世界で約4000人の従業員を有する、高機能エンジニアリング材料企業。
合計100年の実績を誇る2社により誕生したエンバリオは、マテリアルとアプリケーションに関する深い専門知識を持って、持続可能な高性能ソリューションに焦点を当て、自動車およびニューモビリティ、電子および電気、消費財など幅広い分野で、世界の主要な市場に製品を供給しているす。世界8カ国に32拠点を展開しており、日本では、東京、横浜、名古屋の営業、開発拠点からお客様によりそったきめ細やかなサービスを提供している。
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