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2025/12/15

【UV-LED照射装置】武藤工業、高出力「SUV-AM1」発売

 武藤工業は、高出力UV-LED照射装置「SUV-AM1-280」(波長280nm)および「SUV-AM1-365」(波長365nm)の2モデルを発売した。
 UV-LED 照射器は、法規制の進む水銀ランプの代替として、硬化、殺菌、露光など多岐にわたる産業用途に対応可能な次世代光源であり、環境負荷の低減、省エネルギー、長寿命といった特長を有している。武藤工業はこれまで大判IJ(インクジェット)プリンター事業で培ってきた制御技術等と光学設計技術を融合し、新たに『AMP SPEED』ブランドのもとで UV-LED 照射装置を核とした光応用事業を展開している。これまで顧客ニーズに合わせたカスタム製品開発を中心に事業を推進してきたが、水銀ランプの規制強化(※)により、代替装置としての需要拡大が見込める中、短波長クラス業界最高出力のUV-LED 照射装置「SUV-AM1」を標準モジュール製品として開発、汎用性の高い280nmと365nmの2つの波長でのシステム対応が可能となる。顧客ニーズに応じて複数の標準モジュールの組み合わせやセミカスタム対応での提供も可能。
 水銀ランプに代わる光源として、硬化・殺菌用途に適応、UV-LED で従来対応できなかった飲料・食品および同容器の殺菌などの短波長・高出力領域にも対応し、水銀フリー、省エネ・作業性向上・長寿命を実現する。
 なお、この照射装置は、2026年1月に開催される「CONVERTECH 2026」(2026年1月28日~30日)に展示予定。

LED照射装置SUV-AM1 (左)照射器 (右)コントロールユニット

LED照射器の基本仕様 *照度は武藤工業の測定環境による
コントロールユニットの基本仕様
各業界用途への適応・拡張性

武藤工業の取組み背景と今後の展開
 武藤工業は、大判IJプリンター事業をグローバルに展開しているが、近年、吐出するUVインクをUVLEDランプで硬化・定着させるUVプリンターシリーズを強化しており、2022年にはUV-LED照射装置メーカーのAMP SPEED社を買収し、内製基幹デバイスとしての技術・ノウハウを蓄積してきた。こうした大判プリンターで培った制御技術・システム組込技術等に光学設計技術を融合、2025年よりUV-LED照射装置の外販を新規事業として推進している。
 市場においては法規制による水銀ランプの製造・販売が段階的に禁止され、規制強化が進行中であり、UV-LEDへの切り替えが急務となっている。
 このような背景を踏まえ、インクや塗料・接着剤・コーティング剤などの硬化・乾燥に加え、食品・飲料および同容器の殺菌・除菌、更には半導体や電子材料への露光など、多様な機能を持つUV-LED照射装置の活用を様々な分野に広げる対応力を高めるため、標準モジュール製品のラインアップ化を図った。
 同社は『AMP SPEED』ブランドのもと、UV-LED照射装置を核とする「光応用事業」をMUTOHグループの将来成長を牽引する事業に育成することで、新たな価値創造と水銀フリー社会実現に貢献していく。

武藤工業のUV-LED照射装置の概要
(1)水銀不使用による環境負荷の低減
 EUの有害物質使用制限指令(RoHS指令)や水俣条約では、環境汚染や健康被害の懸念から水銀の使用が規制されているが、高出力のUV-LEDが水銀ランプの代替技術として水銀フリーを実現。
(2) 高効率・省エネ性能
 UV-LEDの瞬時点灯・安定化によるON/OFFが可能となり省エネでハイパワー対応。
(3) 作業性の向上
 水銀ランプでは、照度が安定するまで10分程度の待機時間が必要だが、UV-LEDは瞬時に照度が安定することにより、起動時の時間ロスが削減され作業性が向上。
(4) 長寿命
 約1万時間以上の耐用時間で長寿命(同社条件で水銀ランプの約5倍以上)で、交換や調整によるダウンタイムの大幅削減。
(5) 柔軟性と拡張性
 多連モジュール化やレイアウト変更が可能でセミカスタム製品開発に対応。
※水銀ランプ規制強化について
・水俣条約では一般照明用蛍光灯(電球形・コンパクト形・直管形など)について、「2027年末まで」に段階的に製造・輸出入が禁止。特殊用途のランプについては代替技術がないことで規制対象外。ただし光源等の技術革新により例外措置は見直される可能性が高いとされている。
・EU ではRoHS指令2011/65/EUに基づく水銀規則適用除外の終了期限は、「2027年2月24日」となっているが、終了期限の延長が検討されている。

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コンバーティングプロダクツ&テクノロジー

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