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2026/2/24

【熱マネジメント材料】サカタインクス、シンガポールのスタートアップ企業と共同で「Thermorphous FX25」を開発

 サカタインクスは、シンガポールのスタートアップ企業 Matwerkz Technologies Pte. Ltd.(Matwerkz Technologies社)と共同で次世代熱マネジメント材料「Thermorphous FX25(開発品)」を開発した。2026年3月17日(火)~19日(木)に東京ビッグサイトで開催される「BATTERY JAPAN(国際二次電池展にて初公開する。

【新開発品の概要】

 「Thermorphous FX25(開発品)」は、EVや電動モビリティ、静置型電源装置や無停電電源装置向けのバッテリーパックに最適な、温度応答型の熱マネジメント材料。通常稼働温度では高い熱伝導率を発揮し、バッテリーセル間の熱拡散によりバッテリーの出力性能と高寿命化が期待できる。

 一方で、セルの熱暴走が発生する温度域に達すると熱伝導率が急激に低下し、遮熱機能を発揮する。これにより、熱暴走が発生したセルの周りを断熱、遮熱し、隣り合うセルへの類焼を防止する。このユニークな性能により、従来は両立が困難だった「安全性と出力性能」を、単一材料で実現。構造の簡素化とトータルコスト低減にも貢献する。

 2液硬化型のポッティング剤として機能するため、円筒形、角形、パウチ型それぞれの設計に柔軟に対応し、また、金型を利用することにより、セルホルダーなどの立体形状、シートへの加工も期待が持てる。1mm以下の間隙にも充填できるため、複雑な立体構造内への対応が可能であることが大きな特長。

Thermorphous FX25(開発品)の特性

2液硬化型熱放散・断熱ポッティング剤
熱伝導率(常温):1.0W/m・K以上
熱伝導率(熱暴走時):0.1W/m・K以下
粘度:3.2Pa・s (25℃)

※この表示は開発コンセプトを説明するための概念イメージであり、実験データに基づくものではなく、性能を保証するものではない

【共同開発の背景】

 同社は、エネルギーの貯蔵と運用を効率化し、安全・安心に利用できる社会の実現を目指し、2023年にMatwerkz Technologies社へ出資。両社が共有するビジョンのもと、熱マネジメント分野における技術連携を進めてきた。リチウムイオン電池は、出力が増加し利便性が向上する一方で、残念ながら電池パックの火災事故も増加している。こうした出力向上に伴う安全性への課題に加え、AIがビジネスや人の暮らしに浸透し始めた昨今、膨大な計算処理の増加や高性能デバイスの普及により、熱の制御は避けて通れない課題となっている。熱対策は、持続可能な社会の基盤であり、革新的な技術開発が不可欠である。同社はこの重要なテーマに積極的に取り組み、社会に貢献すべく挑戦を続ける。現在、国内大手1社との共同評価も進行中であり、2027年の量産化を目指している。

【出展予定開発品】

・Thermorphous FX25(開発品)

・フレキシブル温度センサー(開発品)

・遮熱シートCocoon (Matwerkz Technologies社開発品)

・遮熱コーティング材(Matwerkz Technologies社開発品)

【Thermorphous 特設サイト:開発品の詳細を紹介】    

  https://www.inx.co.jp/product/business/new/electronics/thermorphous/

 

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